

この疑問に答えます。
結論から言うと、理学療法士の年収は簡単には上がりません。
厚生労働省の調査によると、理学療法士の平均年収は約406万円です。
日本国民の平均年収は約430万円といわれていますので、この時点で理学療法士の年収が全体よりも低いことがわかります。

記事を書いている僕は26歳まで年収190万円の倉庫作業員(フリーター)でした。その後、IT業界に転職して年収500万円になり人生が変わりました。現在は20代向けに転職や人生に役立つ情報を発信しています。
僕はこのブログのコンテンツを充実させるために、累計157名の会社員の方にインタビューしてきたので、様々な業界で働く人のリアルな情報をお伝えできると思います。
理学療法士の方が転職を検討する理由で多いのが、「このままじゃ家族を養っていけない…」です。
この記事では「理学療法士の年収だと結婚できない理由」について解説しています。
3分で読める内容なので、それではいきましょう。
※『今すぐに理学療法士から転職したい!』という方は、以下の記事を読むほうが早いかもです。
目次
理学療法士の給料が安い理由を3分で解説します【体験談あり】

「理学療法士の年収が低すぎて結婚生活がきつい…」
このような悩みを抱える、理学療法士の方は多いです。
さすがに結婚するくらいなので、皆さんの年収は400万円前後です。
しかし、この給料で奥さんや子供を養おうとすると、かなり厳しくなります。
食費、光熱費、水道代、電気代、携帯料金、インターネット料金、家賃(または住宅ローン)、駐車場代、車の維持費、車のローン、養育費など。
家族を持つと出費がめちゃくちゃ多くなるので、働いても働いても、お金が足りなくなります。
一般的に理学療法士の年収は低いですが、ヘッドハンティングされたり、リーダーのポジションに就いたりすると、年収400万円を超える人もいます。
しかし、結婚や出産によって養う家族が増えると、年収400万円でも足りなくなることがあるのです。

「子どもが産まれるタイミングで奥さんが産休に入り、その分の収入がなくなるため、家計がまわらなくなりそうです。どうすればいいでしょうか?」
この場合、理学療法士である自分の年収を上げるか、生活コストを極限まで下げるしか方法はありません。
年収を上げたいと思っても、理学療法士のままでは年収430万円が頭打ちになります…。
理学療法士の平均年収とは?【年収430万円が頭打ち】
理学療法士の年収はどれくらいなのか?
厚生労働省の調査によると、理学療法士の平均年収は約406万円です。
20代の理学療法士の平均年収は以下のとおりです。
- 20歳~24歳・男性:3,623,700円
- 20歳~24歳・女性:3,242,900円
- 25歳~29歳・男性:3,954,900円
- 25歳~29歳・女性:3,856,300円
20代の割には意外ともらっている印象ですよね。
さらに日本理学療法士協会の調査だと、養成校を卒業した理学療法士の就職率は99.2%というデータもあるので、仕事に困ることは少なそうです。
2020年7月28日に公開された求人ボックスの調査によると、求人情報に掲載された理学療法士の年収ボリュームは「312~396万円」となっています。

理学療法士の仕事の条件別給料は以下のとおりです。
- 訪問介護ステーション:395万円
- 老人保健施設:348万円
- クリニック:367万円
- 児童発達支援:370万円
※引用元:求人ボックス給料ナビ
どの職場で、どのようなポジションで、仕事をするかによって、年収に差があるようです。
たとえば年収350万円の場合、実家暮らしなら余裕で生活できますし、独身の一人暮らしでもそれなりの生活はできます。
しかし、年収350万円で家族を養わなければいけない場合、家計はカツカツになります。
年収を上げようにも、年収350万円は残業代や手当、賞与を含んだ金額のため八方ふさがりです。
僕が面談してきた理学療法士の方だと、1番給料が安い人は年収250万円、1番給料が高い人は年収430万円でした。
しかし、理学療法士は年収430万円が頭打ちなので、それ以上の年収を目指す場合はキャリアチェンジするのが現実的です。
理学療法士は大変なのに給料が安い理由
理学療法士が大変なのは、仕事が体力勝負なところです。
リハビリテーションのサポートを行うので、患者がバランスを崩して倒れないように身体を支えないといけません。
しかし、理学療法士の給料は安いです…。

医療業界の資格を年収が高い順に並べると、以下のようになります。
- 医師
- 薬剤師
- 診療放射線技師
- 正看護師
- 理学療法士
- 准看護師
- 介護支援専門員
- 歯科衛生士
- 栄養士
- 介護士
特に新卒の合格者の割合が高いので、理学療法士として働く人は若い世代が多くなる傾向があります。
日本理学療法士協会の会員の年齢分布をみると、20代が最も多く、30代以降は年齢が高くなるにつれて、会員数が減っていきます。
これは体力が必須の仕事であることに加え、年収の低さも原因になっているようです。
理学療法士の問題点は将来性に不安があること

理学療法士が増えすぎて、理学療法士が飽和状態になっているという話があります。
実際に日本理学療法士協会の会員数は毎年増加しており、その数は約12万人に及びます。
さらに今後はAIの導入によって、理学療法士の仕事が将来なくなるのではないか?ともいわれています。
AIが導入されれば、患者のデータをもとに、自動でリハビリのプログラムが作成されるようになります。
また、高精度で患者の分析や診断をできるようになるので、理学療法士の大半の仕事がAIに置き換わることが予想されます。
こうなると理学療法士を雇う企業側は、人件費よりも安い労働力のAIを選ぶようになります。
これによって、理学療法士の求人は一気に少なくなるのです。
これから理学療法士が生き残るためには、「人間にしかできないことができる理学療法士」になる必要があります。
患者に対するハート面でのコミュニケーション能力が高いことや、AIを使いこなせるITリテラシーの高さなどが武器になります。
「理学療法士 × 〇〇」というスキルや経験の組み合わせによって、人材の市場価値を高めていくことは可能です。
特に「コミュニケーションスキル」と「ITスキル」は、今後も仕事がなくなるリスクは低いので、身につけておいて損はないです。

理学療法士が転職市場でアピールできるスキルや経験とは?

理学療法士が年収アップするためには、キャリアチェンジをするのが現実的です。

理学療法士として年収を上げるには、以下の方法があります。
- 社内で年収アップの交渉をする
- 室長などのリーダーのポジションに就く
- ヘッドハンティングされて転職する
- 理学療法士として開業する
僕が面談した理学療法士の方の例だと、リーダーのポジションの方かヘッドハンティング経由で転職した方が、年収400万円くらい稼いでいました。
しかし、年収450万円以上稼いでいる理学療法士には、会ったことがありません。
理学療法士の市場価値はその程度なのです。
理学療法士は年収450万円以上稼ぐなら、キャリアチェンジが必須です。
理学療法士の方に、おすすめの転職先はどこか?
理学療法士の方が身につけたスキルや経験を、横展開できる仕事は何かを考えていきましょう。
転職市場において、理学療法士の専門知識や経験そのものは、市場価値が低いです。
この理由は、理学療法士が飽和状態だからです。
そもそもキャリアチェンジするわけですから、他の業界や職種でも活かせるスキルや経験を洗い出す必要があります。
そうなると、横展開できるスキルや経験には、何があると思いますか?
結論をいうと、コミュニケーションスキルです。
理学療法士が年収アップするための転職先とは?

企業が未経験者を中途で採用する場合、重要視するのはコミュニケーションスキルです。
未経験なわけですから、専門知識や経験は期待できませんよね。

理学療法士は患者さんの相談に乗って、患者さんの課題を見つけ出し、それを解決するための施策を考えて提案する、という経験を積んでいます。
この経験は「お客様の課題を発見して、課題を解決するための提案をする」というスキルとしてアピールできます。
たとえば、営業職ですね。
営業職にはヒアリング能力と提案力が求められるので、コミュニケーション能力は転職で大きな武器になります。
さらに目標を達成する能力があれば、選考通過率がグッと高くなるので、業務の中で目標を達成してきた経験をまとめておくのもおすすめです。
営業職は本人次第で、年収を上げることが可能です。
成果を出せば年収450万円以上稼ぐことも可能です。
営業職には、20代で年収500万円以上を稼いでいる人がたくさんいます。
理学療法士の年収に限界を感じていて、今後は年収450万円以上を稼げるようになりたい方には、営業職への転職はおすすめです。

【まとめ】理学療法士の給料が安い理由
今回の要点をまとめておきます。
- 理学療法士の年収だと結婚できない
- 理学療法士の平均年収は約406万円
- 理学療法士の年収は430万円が頭打ち
- 理学療法士は大変なのに給料が安い仕事
- 理学療法士の問題点は将来性に不安があること
- 理学療法士が転職市場でコミュニケーションスキルをアピールできる
- 理学療法士が年収アップするための転職先は営業職がおすすめ
理学療法士は素晴らしい仕事ですが、年収という観点から考えると限界はあります。
年収406万円は底辺というわけではありませんが、奥さんと子供を養いながらローンも支払っていくとなると、無理ゲー感が強いです。
理学療法士の方は、年収450万円以上を目指すのであれば、キャリアチェンジするのが現実的です。
「せっかく学校を出て、国家資格を取って、数年の経験を積んだのにもったいない気がする…」という気持ちもわかります。
しかし、現実的に考えると、キャリアチェンジという選択しかありません。
今回の内容を参考にしていただき、今後のキャリアプランを考えてみてくださいね。
