「派遣事務の将来性に不安がある…」
「派遣事務から転職して年収を上げたい…」
このような方に向けて、記事を書いています。
結論からいうと、派遣事務のデメリットとメリットを理解した上で、派遣社員と正社員のどちらを選ぶかを考えるべきです。
『大手企業に行って働ける』『将来的に正社員登用も期待できる』などの理由で、派遣事務の仕事を選ぶ人は多いです。
でも実際に派遣事務をやってみると、賞与がもらえなかったり、いきなり派遣切りされたり、派遣先の中年社員から見下されたり、正社員登用されなかったり…というデメリットがあるのも事実です。
この記事では『派遣事務から正社員に転職したい28歳女性(派遣事務4年目)の体験談』を紹介しますので、派遣事務に転職しようか迷っている方はぜひ参考にしてくださいね。
僕はこのブログのコンテンツを充実させるために、累計985名の方にインタビューしてきたので、派遣事務として働く人のリアルな情報をお伝えできると思います。
この記事では、派遣事務として働く斉藤春奈さん(28歳女性・仮名)の体験談をもとに『派遣事務がきついといわれる理由』から『派遣事務から正社員への転職を成功させる方法』までを解説しています。
この記事を読めば、派遣事務として働くメリットとデメリットがわかるので、派遣社員と正社員のどちらで働くかで迷っている方のヒントになるはずです。
それでは、さっそく見ていきましょう〜。
※「今すぐ自分に合う仕事が知りたい!」という方は、以下の記事を読むほうが早いかもです。
目次
私が派遣事務を辞めたい理由・本当は正社員の事務職になりたかった
まずは今回紹介する、派遣事務として働く斉藤春奈さん(28歳女性)の簡単な経歴を紹介しておきます。
斉藤春奈さんは大学を卒業後、就活に失敗して希望の会社には入社できず、倉庫会社の契約社員として就職しました。
当初の話では『契約社員として入社後すぐに正社員に切り替わる』と言われていましたが、入社から2年経っても契約社員のままだったため、2年で見切りをつけて退職しました。
その後、ハローワークに通いつつ就職活動をしていたのですが、なかなか就職先が見つからず、かなり焦っていたそうです。
そんなある日、求人情報誌を見ていたら『大手企業に行って働ける』『好きな職種を選べる』『正社員登用のチャンスがある』という派遣会社の広告があり、「これなら正社員への道が開けるかもしれない!」と思って、派遣会社に登録することにしました。
派遣会社に登録した後は、約1ヶ月ほどパソコン操作やビジネスマナー研修があり、その研修内容はとても充実していたようです。
登録してから1ヶ月後に営業事務の派遣が決まり、受注や発注の管理、伝票チェックや書類のファイリングなどの仕事をすることになります。
斉藤春奈さんの時給は1,460円で、月10時間の残業代込みで月収25万円ほどでした。
ただし社会保険には加入できても、交通費は支給されないという待遇だったそうです。
とはいえ、交通費を差し引いても、同年代と同じくらいの月収でしたし、1年後に正社員登用の話もあったため、この待遇にそこまで不満はありませんでした。
しかし、斉藤春奈さんにまさかの出来事が起こります…。
派遣事務として働き出して10ヶ月目のある日、突然上司から呼び出されて、「今月末で派遣を打ち切ることになったから…」と言われたのです。
斉藤春奈さんが派遣切りされた理由は、本人の能力的な問題ではなく、派遣先企業の親会社をリストラされた人を正社員として受け入れるためでした。
その後も斉藤春奈さんは、複数の会社で派遣事務をやりましたが、1年以内に派遣切りされることが度々ありました。
「このままだと将来まずいかも…」と思い、現在は正社員になれるように必死で転職活動を続けているそうです。
ここからは、斉藤春奈さんの体験談を踏まえつつ、『派遣事務として働くメリット・デメリット』を詳しく解説していきます。
派遣事務はやめとけって本当?派遣事務のメリット・デメリット
派遣事務の仕事には、『未経験から始められる』『大手企業で働ける』などのメリットがあります。
そのほかにも派遣として働くことには、下記のようなメリットもあります。
- 勤務地・勤務時間・曜日など働き方を選べる
- さまざまな職場で経験を積むことができる
- 派遣会社の担当者がサポートしてくれる
- すぐに仕事を始められる
- 派遣から正社員になれる場合もある
しかしそのいっぽうで、派遣事務には『いつ契約終了になるかわからない』というデメリットもあります。
そのほかにも派遣事務として働くことには、下記のようなデメリットがあります。
- 派遣先での扱いが悪いとみじめな気持ちになる
- 派遣先の職場が正社員ばかりだと孤独になる
- 給料が低く、賞与が出ないこともある
- キャリアアップできず将来が不安になる
- 定期的に新しい職場を探す必要がある
上記のとおり、派遣事務はなかなか辛い部分も多いです…。
ですから、派遣事務のメリットとデメリットをしっかり比較した上で、派遣社員として働くか、正社員として働くかをよく考えてみてくださいね。
派遣事務の年収と賞与のリアルを伝えます【28歳女性の体験談】
派遣事務の年収は、いくらくらいなのか?
結論からいうと、派遣事務の平均年収は約240万円といわれています。
派遣事務として働く斉藤春奈さんの場合は、時給1,420円、年収280万円ほどでした。
ただし交通費の支給はなかったので、上記の年収から交通費が差し引かれた分が、純粋な収入になります。
派遣事務は経験やスキルによって時給が上がるといわれていますが、時給が高い人でも年収300〜350万円がリアルなところです。
また派遣社員には賞与がないので、毎年6月や12月はちょっと憂鬱な気持ちになるそうです。
斉藤春奈さんは派遣先の正社員と仲良くなっていたので、6月や12月になると賞与を何に使うかの話になり、「今年はハワイに行ってきます!」とか「家族で沖縄に旅行してきます!」などの正社員の話を聞いていました。
斉藤春奈さんは「表面上はハワイいいですね〜とか沖縄のお土産待ってます〜と言っていましたが、内心は賞与をもらえない自分を惨めに感じていました。本当は自分もハワイや沖縄に旅行に行きたいです。でもお金がなくて毎月生活するので精一杯でした…」と言っていました。
【関連記事】
⇒僕が派遣を二度とやらないと決めた理由【25歳男の失敗談】
派遣事務から正社員登用は絶望的に難しいと思いました…【失敗談】
斉藤春奈さんは最初の派遣先で営業事務をやっており、もともとは1年後の正社員登用を前提とした派遣でした。
しかし突然その親会社からリストラされた人を、営業事務のポジションで受け入れることが決まり、斉藤春奈さんは入社10ヶ月目で「今月で派遣契約は終了するから…」と言われ、いきなり派遣切りされました。
派遣事務としての最終出社日に上司や同僚に挨拶しても、「就活頑張ってね!」「今までありがとう!」という素っ気ない態度だったため、斉藤春奈さんは派遣社員という働き方に絶望したそうです。
その後も、大手スーパーでの店舗事務を6ヶ月で派遣切りされ、製造メーカーでの製品チェックの派遣を8ヶ月で派遣切りされました。
「いつ派遣切りされるかわからない状況で仕事をするのは辛い!」と思い、ハローワークに通いつつ正社員就職を目指しましたが、2ヶ月経っても内定がもらえず、また派遣社員に戻ることに…。
その後、気持ちを切り替えるために別の派遣会社に登録し直して、「正社員登用の可能性が高い会社にしてください!」と希望を伝え、運送会社の営業事務の派遣に決まりました。
入社1年後に正社員登用の話があったのですが、派遣社員よりも月給が7万円も安くなってしまうため、その正社員の話は断って派遣事務を続けているそうです。
斉藤春奈さんは現在の職場について、「派遣事務は上司の一言で簡単にクビになるので、毎日ビクビクしながら働いています…」と言っています。
派遣事務から正社員になるのは、そんなに簡単ではないということですね。
派遣事務がきついと感じる人は1日も早く正社員に転職すべきです!
派遣事務の最大のリスクは、『いつ仕事を失うかわからない』という点ですね。
しかも派遣事務の本人に問題があるわけではなく、『親会社をリストラされた人を受け入れることになったから』『社内体制が変わったから』など、会社都合による派遣切りも多いです。
派遣事務で働いている限り、このような理不尽な解雇に、怯え続けなければいけません。
また、派遣先によっては、社内に派遣事務を見下している中年社員がいる場合もあり、「派遣事務なんだからお茶くらい入れろ!」「高い時給を払っているんだから仕事に文句を言うな!」と直接言われることもあるそうです。
斉藤春奈さんは何度もハローワークに通って、正社員就職を目指したのですが、どこからも正社員の内定をもらうことはできませんでした。
斉藤春奈さんはこれまでに、【正社員を目指して2~3ヶ月就活する→就職できずに派遣に戻る】というのを3回くり返しています。
斉藤春奈さんの経験からもわかるとおり、派遣社員から正社員に転職するのは簡単ではありません…。
正社員経験がないと転職で不利になったり、派遣社員の経験を評価してもらえなかったりすることもあるようです。
このような不利な状況の中で、派遣社員の人が自分ひとりで転職活動するのは、なかなか大変です。
では、派遣事務から正社員に転職したい人はどうすればいいのか?
1番手っ取り早いのは、転職エージェントに登録することですね。
転職エージェントの中でも、派遣社員やフリーターに特化した転職エージェントを選ぶのがおすすめです。
転職エージェントを利用すると、派遣社員からでも転職できる可能性の高い求人を紹介してくれたり、履歴書や職務経歴書の作成や面接対策をしてくれたり、企業との面接日時を調整してくれたり…。とにかく手厚いフォローが受けれます。
しかもハローワークと同じように、転職エージェントは全て無料で利用できるサービスなので、利用する求職者のリスクはゼロです。
「派遣事務から正社員に転職したい!」という方は、ぜひこの機会に相談してみてくださいね。