

このような方に向けて、記事を書いています。
結論からいうと、派遣事務の仕事はきついです。
『大手企業に行って働ける』『将来的に正社員登用も期待できる』などの理由で、派遣事務の仕事を選ぶ人は多いです。
でも実際に派遣事務をやってみると、賞与がもらえなかったり、いきなり派遣切りされたり、派遣先の中年社員から見下されたり、正社員登用されなかったり…など派遣事務の実態は結構きついです。
そもそも一般事務という職種自体に将来性がないので、今後のキャリアのことを考えると、個人のスキルが高められるような職業の正社員に転職するのが安全ですね。

記事を書いている僕は26歳まで年収190万円の倉庫作業員(フリーター)でした。その後、IT業界に転職して年収500万円になり人生が変わりました。現在は20代向けに転職や副業に役立つ情報を発信しています。
僕はこのブログのコンテンツを充実させるために、累計975名の方にインタビューしてきたので、派遣事務として働く方のリアルな情報をお伝えできると思います。
この記事では、僕が実際に話を聞いた、元派遣事務の斉藤春奈さん(28歳女性・仮名)の体験談をもとに、『派遣事務がきつい理由』を解説しています。
この記事を読めば、派遣事務の実態を理解した上で、派遣事務の仕事を選ぶべきかを判断できます。
それでは、さっそく見ていきましょう〜。
※『今すぐに事務職の正社員に転職したい!』という方は、以下の記事を読むほうが早いかもです。
目次
派遣事務がきつい理由を3分で解説します【28歳女性の体験談】

まずは今回紹介する、元派遣事務の『斉藤春奈さん(28歳女性・仮名)』の簡単な経歴を紹介しておきます。
斉藤春奈さんは大学を卒業後、就活に失敗して希望の会社には入社できず、倉庫会社の契約社員として就職しました。
当初の話では、契約社員から入社して、その後すぐに正社員に切り替わるという話でしたが、入社から2年経っても契約社員のままだったので、2年で見切りをつけて退職しました。
その後、ハローワークに通いつつ就職活動をしていたのですが、なかなか就職先が見つからず、かなり焦っていました。
そんなある日、求人情報誌を見ていたら『大手企業に行って働ける』『好きな職種を選べる』『正社員登用のチャンスがある』という派遣会社の広告があり、これなら正社員への道が開けるかもしれないと思って、派遣会社に登録することにしました。
派遣会社に登録した後は、約1ヶ月ほどパソコン操作やビジネスマナー研修があり、その研修内容は充実していました。
登録してから1ヶ月後に営業事務の派遣が決まり、受注や発注の管理、伝票チェックや書類のファイリングなどの仕事をすることになります。
斉藤春奈さんの時給は1,460円で、月10時間の残業代込みで月収25万円ほどでした。
ただし社会保険には加入できても、交通費は支給されないという待遇でした。
とはいえ、交通費を差し引いても、同年代と同じくらいの月収でしたし、1年後に正社員登用の話もあったので、この待遇にそこまで不満はありませんでした。
しかし、斉藤春奈さんに悲劇が起こります…。
派遣事務として働き出して10ヶ月目のある日、突然上司から呼び出されて、『今月末で派遣を打ち切ることになったから…』と言われたのです。
斉藤春奈さんが派遣切りされた理由は、本人の能力的な問題ではなく、派遣先企業の親会社をリストラされた人を正社員として受け入れるため、でした。
その後も斉藤春奈さんは、複数の会社で派遣事務をやりましたが、1年以内に派遣切りされることが度々ありました。
『このままだと将来ヤバいかも…』と思い、現在は正社員になれるように必死で転職活動を続けています。
ここからは、斉藤春奈さんの体験談を踏まえつつ、『派遣事務のきつい実態』を詳しく解説していきます。

派遣事務ってどうなの?やりがいは?
派遣事務の仕事には、未経験から始められて、大手企業に行って働けるなどのメリットがあります。
しかし企業にとって派遣事務は、『便利で都合のいい人たち』です。
その理由は、急な欠員をカバーする使い方ができたり、中途採用の正社員よりもコストが低かったり、いつでも派遣切りできたりするから、です。
こうやって考えると、派遣事務ってなかなか辛いですよね…。
では、派遣事務にはやりがいはあるのか?
たしかに派遣事務には、『未経験から事務の仕事を経験できる』というメリットはあるかもしれません。
でも、いつクビになるかわからない状況で働かないといけないので、派遣事務にやりがいを感じれる人は少ないですね。
派遣事務の年収とは?基本的に賞与はもらえない

派遣事務の年収は、いくらくらいなのか?
結論からいうと、派遣事務の平均年収は約240万円といわれています。
元派遣事務の斉藤春奈さんの場合は、時給1,420円、年収280万円ほどでした。
ただし交通費の支給はなかったので、上記の年収から交通費が差し引かれた分が、純粋な収入になります。
派遣事務は経験やスキルによって時給が上がるといわれていますが、どれだけ時給が上がっても、稼げる年収は300〜350万円くらいがリアルなところですね。
また派遣社員には賞与がないので、毎年6月や12月はちょっと憂鬱な気持ちになるようです。
斉藤春奈さんは派遣先の正社員と仲良くなっていたので、6月や12月になると賞与を何に使うかの話になり、『今年はハワイに行ってきます!』とか『家族で沖縄に旅行してきます!』などの正社員の話を聞いていました。
表面上は『ハワイいいですね〜!』『沖縄のお土産待ってます〜!』などと言っていましたが、内心は賞与をもらえない自分を惨めに感じていたそうです。
斉藤春奈さんは『本当は自分もハワイや沖縄に旅行に行きたいです。でもお金がなくて毎月生活するので背一杯ですよ…』と言っています。
派遣事務から正社員登用されるのは絶望的に難しかった
斉藤春奈さんは最初の派遣先で営業事務をやっており、もともとは1年後の正社員登用を前提とした派遣でした。
しかし突然その親会社からリストラされた人を、営業事務のポジションで受け入れることが決まり、斉藤春奈さんは入社10ヶ月目で『今月で派遣契約は終了するから…』と言われ、いきなり派遣切りされました。
派遣事務としての最終出社日に上司や同僚に挨拶しても、『就活頑張ってね!』『今までありがとう!』という素っ気ない態度だったため、斉藤春奈さんは派遣社員という働き方に絶望しました。
その後も、大手スーパーでの店舗事務を6ヶ月で派遣切りされ、製造メーカーでの製品チェックの派遣を8ヶ月で派遣切りされました。
『いつ派遣切りされるかわからない状況で仕事をするのは辛い!』と思い、ハローワークに通いつつ正社員就職を目指しましたが、2ヶ月経っても内定がもらえず、また派遣社員に戻ることにしました。
その後、気持ちを切り替えるために、別の派遣会社に登録し直して、『正社員登用の可能性が高い会社にしてください!』と希望を伝え、運送会社の営業事務の派遣に決まりました。
入社1年後に正社員登用の話があったのですが、派遣社員よりも月給が7万円も安くなってしまうため、その正社員の話は断って、派遣事務を続けています。
ただ派遣事務は上司の一言で簡単にクビになるので、毎日ビクビクしながら働いています。
派遣事務から正社員になるのは、そんなに甘くないということですね。

派遣事務はやめとけ!1日も早く正社員に転職しないとヤバい!

派遣事務の最大のリスクは、『いつ仕事を失うかわからない』という点ですね。
しかも派遣事務の人に問題があるわけではなく、『親会社をリストラされた人を受け入れることになったから』『社内体制が変わったから』など、会社都合での派遣切りがほとんどです。
派遣事務で働いている限り、このような理不尽な解雇に、怯え続けなければいけません。
しかも派遣先によっては、社内に派遣事務を見下している中年社員がいる場合もあり、『派遣事務なんだからお茶くらい入れろ!』『高い時給を払っているんだから仕事に文句を言うな!』と直接言われることもあるそうです。
斉藤春奈さんは何度もハローワークに通って、正社員就職を目指したのですが、どこからも正社員の内定をもらうことはできませんでした。
斉藤春奈さんはこれまでに、【正社員を目指して2~3ヶ月就活する→就職できずに派遣に戻る】というのを3回くり返しています。
ぶっちゃけた話をすると、派遣社員から正社員に転職するのって、めちゃくちゃ難しいんですよね…。
正社員経験がないと転職で不利になりますし、派遣社員としての経験もあまり評価されません。
そのような不利な状況の中で、派遣社員の人が自分ひとりで転職活動するのは、なかなか大変です。
では、派遣事務から正社員に転職したい人はどうすればいいのか?
1番手っ取り早いのは、転職エージェントに登録することですね。
転職エージェントの中でも、派遣社員やフリーターに特化した転職エージェントを選ぶのがおすすめです。
転職エージェントを利用すると、派遣社員からでも転職できる可能性の高い求人を紹介してくれたり、履歴書や職務経歴書の作成や面接対策をしてくれたり、企業との面接日時を調整してくれたり…。とにかく手厚いフォローが受けれます。
しかもハローワークと同じように、転職エージェントは全て無料で利用できるサービスなので、利用する求職者のリスクはゼロです。
『派遣社員から正社員に転職したい!』という方は、ぜひこの機会に相談してみてくださいね。
