

このような方に向けて、記事を書いています。
結論からいうと、警備員の給料が安い理由は、警備員ひとり当たりが生産できる利益が少ないからです。
警備業界の場合、警備員1人が生み出せる利益は約330万円なので、必然的に年収はそれ以下になります。
実際に警備業界の1人あたりの人件費は、年間で約260万円となっているので、警備員のリアルな年収は260万円前後と考えるのがいいでしょう。
会社に対して、年間1,000万円の利益を生み出せる従業員と、年間300万円の利益しか生み出せない従業員とでは、もらえる給料に差があるのは当然ですよね。
以上が、警備員の給料が安い理由です。
要するに警備員の給料に不満があるなら、警備業界よりも稼ぎやすい業界に転職するしかない、ということですね。

記事を書いている僕は26歳まで年収190万円の倉庫作業員(フリーター)でした。その後、IT業界に転職して年収500万円になり人生が変わりました。現在は20代向けに転職や副業に役立つ情報を発信しています。
僕はこのブログのコンテンツを充実させるために、累計978名の方にインタビューしてきたので、警備員のリアルな情報をお伝えできると思います。
この記事では、僕が実際に話を聴いた、元警備員の沖田竜馬さん(21歳男性・仮名)の体験談をもとに、『警備員の給料が安い理由』から『警備員から転職する方法』までを解説していきます。
この記事を読めば、警備員の給料の実態を理解した上で、警備員の仕事を辞めるべきかを判断できます。
3分で読める内容ですので、それではいきましょう~。
※『今すぐ自分に合う仕事が知りたい!』という方は、以下の記事を読むほうが早いかもです。
目次
警備員の給料が安い理由とは?【生活できない手取りはしんどいです】

一般的には、警備員全体の平均年収は約300万円といわれています。
雇用形態別でみると、次のとおり。
・正社員の警備員:年収340万円
・契約社員の警備員:年収320万円
・派遣社員の警備員:年収300万円
・アルバイトの警備員:年収240万円
ただし上記はあくまでも目安で、各警備会社の求人票に掲載されている給与額や年収例の平均です。
ここだけの話、求人票の情報は求職者の応募を集めるために、社内でも収入が高めな従業員のモデル年収を掲載する場合が多いです。
そのためリアルな年収を考える場合は、求人票に掲載されている年収よりも、ちょっと低めをイメージする方が無難です。
警備員の給料のリアルを知りたいなら、TKCグループが公開するBAST速報版(206業種12分析項目)がおすすめ。
BAST速報版(206業種12分析項目)の生産性(年/人)の『1人あたり人件費』をみると、各業界のリアルな年収がわかります。
この情報は、各業界の各企業が『従業員1人に対して、年間にどれだけの人件費を使ったか?』の指標になります。リアルな年収にかなり近いですね。
これをみると、警備業界の1人あたりの人件費は年間で『264万7,000円』なので、これが警備員の給料のリアルですね。
ちなみに業界別で比較すると、1人あたりの人件費の違いは次のとおり。
・コンビニエンスストア:約170万円
・ラーメン店:約251万円
・警備業:約265万円
・婦人服小売業:約295万円
・自動車小売業:約420万円
・広告業:約510万円
・木材・竹材卸売業:約524万円
・建設用金属製品製造業:約556万円
・機械器具設置工事業:約605万円
このように比較すると、警備業の人件費は低めなのがわかりますよね。
つまり警備業界を選んだ時点で、ほかの業界よりも高収入を稼ぐ難易度が高くなる、ということです。
【関連記事】
⇒警備員の正社員がマジできつい理由【元警備員の失敗談あり】
【体験談】警備員の給料が安いと思った瞬間とは?

ここからは、元警備員の沖田竜馬さん(21歳男性・仮名)の体験談を紹介します。
まずは、沖田竜馬さんの簡単な経歴を伝えておきます。
沖田竜馬さんは大学受験に失敗し、高校卒業後に1年間の浪人生活を送りましたが、二度目の大学受験も失敗しました。
『もう1年浪人するのはさすがにマズい』と思い、大学受験を諦めて就職する道を選びました。
ただ、なかなか正社員になれず、飲食店アルバイト、倉庫作業アルバイト、ドライバーアルバイトなどを転々としていました。
そして、フリーター生活を1年続けた後に、そろそろ正社員に就職したいと考え、求人誌から警備員の仕事を見つけて、応募しました。
沖田竜馬さんが警備員を選んだ理由は、『なんとなく楽そうだったから』です。
でも実際に警備員に就職してみると、警備員は警備員できついことも多く、特に給料面がかなり安かったそうです。
沖田竜馬さんは実家暮らしだったので、それでも何とかやっていけましたが、将来のことを考えると不安になり、警備員を辞めることになりました。
警備員の手取りが9万円だった!さすがに生活できないと思った…

一般的には、警備員全体の平均年収は約300万円といわれているので、月給25万円だとすると、手取りは20万円ほどになります。
しかし現実は、雇用形態や企業の給与体系、本人のレベルによって、給料には差が出てきます。
元警備員の沖田竜馬さん(21歳男性・仮名)の場合は、月給11万円だったので、手取りは9万円しかありませんでした…。
沖田竜馬さんがやっていた仕事は、駐車場の警備、建設現場の警備、工場の警備、大学の警備などです。
ほぼ1日立っているだけの仕事で、1日に3回くらいしか会話もしなかったので、めちゃくちゃ楽でした。
ちなみに沖田竜馬さんが、警備員の業務内容できついと感じたのは、次のとおり。
・1日立っぱなしで足が疲れる
・とにかく暇で時間が経つのが長い
・悪天候だと立っているのがしんどい
ぶっちゃけ、我慢できるレベルですね。
やはり上記の内容よりも、月給11万円だったことの方が辛かったそうです。
沖田竜馬さんは正社員雇用ではありましたが、時給で給料が計算されるため、警備現場に出勤しなければ、もらえる給料が増えない、という仕組みでした。
出勤するしないなどのシフトは自由でしたが、時給1,000円で計算されていたので、出勤日数が少なければ、給料はアルバイト以下になるのです。
正社員とはいえ、アルバイト以下の給料では生活できないですよね…。
【関連記事】
⇒施設警備員がきつい理由を3分で解説します【体験談あり】
警備員はしんどい!派遣先が遠くて選べる仕事がない

沖田竜馬さんの月給が11万円だったのは、単純に出勤日数が少なかったからです。
計算してみると、『時給1,000円×8時間〜10時間×13日勤務』という感じですね。
『13日しか働いてないなら給料少なくて当然じゃん!もっと働けよ!』
このように思う方もいますよね?
僕も同じことを思いましたが、よくよく聞いてみると、沖田竜馬さんの意見も一理あります。
沖田竜馬さんが13日しか勤務しなかったのは、出勤できるエリアの仕事がほとんどなく、出勤できなかったからです。
警備会社から毎週、派遣先の情報がメールで送られてくるのですが、自宅から通える範囲の仕事がめちゃくっちゃ少なくて、選べる派遣先がなかったのです。
沖田竜馬さんは車を持っていなかったので、公共交通機関で現場まで行かなければならず、そうなると出勤できる現場は限られてしまいました。
これが大手の警備会社なら派遣先もたくさんあると思うのですが、従業員100名規模の中小企業だったため、派遣先が無限にあるという状態ではありませんでした。
この状況に対して、沖田竜馬さんは『警備員をこれ以上続けるのは無理だ…』と判断して、警備員から異業種への転職を決意しました。

給料重視なら警備員から転職した方がいい!

第1章で伝えたとおり、警備業界の1人あたりの人件費は、ほかの業界と比べて低めです。
つまり、『警備員=稼ぎにくい職種』ということです。
ですから仕事に対して給料を重視する方は、警備員を選ばない方がいいです。
たとえば、年収400万円以上稼ぎたい方は、1人あたりの人件費が『400万円以上』に設定されている業界を選ばないと、無理ゲーになります。
第1章で紹介した業界でいうと、次の業界ですね。
・自動車小売業:約420万円
・広告業:約510万円
・木材・竹材卸売業:約524万円
・建設用金属製品製造業:約556万円
・機械器具設置工事業:約605万円
ただし未経験から転職する場合は、専門性の高い職種だと難易度が高すぎるので、営業職などの未経験枠が用意されている職種を選びましょう。
とはいえ、自分ひとりで求人を探すのって大変ですよね。
簡単に転職したい方や最短で転職したい方におすすめなのが、転職エージェントを利用することです。
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転職エージェントを利用すると、正直めちゃくちゃ楽ですね。(←転職エージェントの人は大変だと思いますが…。感謝)
『警備員から転職して給料アップしたい!』という方は、ぜひこの機会に転職エージェントに登録してみてくださいね。
