
この記事では、工業系大学を卒業しながらフリーターを続け、転職エージェントを通じて正社員就職に挑んだ24歳男性が、書類落ち・一次落ち・二次落ちを重ねながら「なぜ落ちているのか」を分析し、求人の方向性を切り替えていく過程をリアルにお届けします。
「何社受けても決まらない」「受ける職種を変えた方がいいのかわからない」「就活の軸を見直すタイミングがわからない」——同じ状況にいる方に届けたい体験談です。

記事を書いている僕は26歳まで年収190万円の倉庫作業員(フリーター)でした。その後、IT業界に転職して年収500万円になり人生が変わりました。現在は20代向けに転職や副業に役立つ情報を発信しています。
| 名前 | O・Mさん(24歳男性) |
|---|---|
| 学歴 | 大学卒業(工業科・情報デザイン専攻) |
| 主な職歴 | ガソリンスタンド(4年)→ ダイソー(3年)→ 中古品買取・販売店(2年)※全てアルバイト、正社員経験なし |
| 就活のきっかけ | アルバイト先の移転で深夜勤務化。「いい機会」として初めて本格的な就職活動を開始 |
| 選考状況 | 10社以上に応募・全落選(書類2社落ち、一次面接7社落ち、二次面接1社落ち) |
| 使用した就職サービス | 転職エージェント(求人方向性を切り替えて継続中) |
| 次の求人の方向性 | PCサポート・自動車部品試験・ソファ専門店・施工管理・引越し営業 |
今回インタビューしたのは、工業系大学を卒業後にフリーターとして9年間アルバイトを続け、転職エージェントを通じて10社以上の正社員選考に挑んだ奥村光輝さん(24歳男性・仮名)です。
セキュリティ会社の二次面接まで進んだこともありましたが、すべての選考で内定に至らず。求人の方向性を切り替えながら、就活を続けています。
3分で読める内容ですので、それではいきましょう〜。
※「今すぐにフリーターから就職したい!」という方は、以下の記事を読む方が早いかもです。
目次
10社落ちた——書類・一次・二次、それぞれで跳ね返された
奥村さんの就職活動は、転職エージェントに登録してからスタートしました。
接客経験が9年間あり、フォークリフト・ボイラー・ガス溶接の資格も持っている。スペックとしては決して弱くないはずでした。
ところが、選考は思うように進みませんでした。
書類選考の段階で落ちたのが2社。一次面接で落ちたのが7社。そして二次面接まで進んで落ちたのが1社——合計10社以上に挑んで、全て不採用という結果が続いています。
「どこに応募しても通らないと、自分に何が足りないのかわからなくなってくる。」
この感覚、就活が長引いている方には刺さるかもしれません。
能力の問題ではなく、「どの職種で自分の強みが活きるか」という方向性のズレが原因である可能性が高いのですが、一人では気づきにくいんですよね。
落選の内訳から見えてきた、応募職種のパターン
10社の落選を職種別に整理してみると、応募先の傾向が浮かび上がります。
接客・販売系(携帯ショップ・モバイル販売)に4社。
9年間の接客経験を活かせるという判断での応募でしたが、書類落ちや一次落ちが続きました。携帯ショップは接客経験だけでなく、目標達成への意欲やコミュニケーション力の高さを強く求める傾向があります。奥村さんの「コツコツ丁寧にやる」特性より、「積極的に売りにいく」特性を求める職種との相性が影響した可能性があります。
営業系(買取・中古品・通信機器ルート営業)に3社。
現在の買取業務の経験を活かせるという判断でしたが、こちらも一次落ちが続きました。営業職は接客経験があれば有利になる一方で、「売上を上げる意欲・数字へのコミット」をアピールできないと通過が難しい職種でもあります。
セキュリティ・維持管理系に2社。
この2社は最も選考が進み、セキュリティ会社では二次面接まで到達しました。「真面目・誠実・コツコツ型」という奥村さんの特性と、こうした職種の求める人物像が近かったのだと思います。二次で惜しくも落ちましたが、方向性としては悪くない可能性があります。
なぜ落ち続けるのか——奥村さんのケースで考えられること
10社の選考を振り返ると、ひとつの仮説が浮かんできます。
奥村さんには「手先が器用・精密な作業が得意・専門知識を深めるのが好き」という特性があります。
一方で、「コミュニケーションが苦手ではないが、積極的に自分を売り込むタイプではない」という面もあります。
これが、接客・販売・営業系の選考では弱みになっていた可能性があります。
接客9年間という実績があっても、「売上目標を追いかけるのが好き」「お客様を引きつけることが得意」という積極性を面接でアピールできなければ、これらの職種では通過しにくい。
一方、セキュリティ会社の二次面接まで進めたのは、「真面目・誠実・継続力がある」という特性が素直に評価されやすい職種だったからだと思います。
「職種の方向性を切り替えること」が、次の突破口になる可能性が高いです。
奥村さんが持っている、まだ活かせていない強み
落選続きで自信を失いがちな状況ですが、話を聞いていると、面接でまだ十分に伝えられていない強みが見えてきます。
9年間・3職場での継続力と信頼
ガソリンスタンド4年、ダイソー3年、中古品買取店2年——年単位で続けてきた実績と、どの職場でも任される側になってきた事実は、「入社したら続ける人間だ」という安心感を採用側に与えます。この「継続の事実」を面接でどう伝えるかが、次の突破口のひとつです。
工業系の大学で培った技術的素養
自動車設計を学んだバックグラウンド、フォークリフト・ボイラー・ガス溶接の資格——これらは接客・販売系の選考ではほとんど評価されませんが、技術系・エンジニア系・施工管理系の職種では即戦力として評価される可能性があります。これまでの応募先では活かせていなかった武器です。
手先の器用さと精密な作業への適性
商品のフィルム包みが丁寧、製図が好き、絵を描き続けてきた——これらは「細かい作業を正確にこなせる人間だ」という証拠です。技術系・メンテナンス系・品質管理系の仕事で評価されやすい特性です。
方向性を切り替えた新たな求人——今、動いていること
10社の落選を経て、転職エージェントとともに求人の方向性を切り替えました。新たに提案されている求人は、技術系・専門系を中心に幅が広がっています。
PCサポート・デジタルアドバイザー職。
PCやデジタル家電のトラブルを訪問・リモートで解決するサポート職です。工業系大学で学んだITの素養と、9年間の接客で培ったコミュニケーション力が両方活きる職種です。「問題を解決して感謝される」という仕事の構造が、奥村さんの「人の役に立ちたい」という動機にも合っています。
自動車部品の試験評価エンジニア職。
自動車部品の材料評価・試験・実験・レポート作成を担当する技術職です。「もともと車の設計がやりたかった」という原点に最も近い職種で、工業系大学での学びが直接活きます。これまでの接客・販売系の応募では一切評価されなかった大学の専攻が、ここで初めて武器になります。
ソファ専門店のショールームアドバイザー。
専門店のショールームで接客・提案を担当する仕事です。商品の専門知識を深めながら丁寧に接客できる奥村さんの特性と相性がいい職種で、「売上を追いかける」というより「お客様に合ったものを提案する」スタイルの接客です。これまでの携帯ショップ系の選考とは、求められる人物像が異なります。
太陽光・建設系の施工管理職。
太陽光パネルや建設現場の施工管理を担当する技術職です。フォークリフト・ガス溶接などの資格が活きる職種で、現場経験がそのまま評価に繋がります。ただし東海エリアでの単身赴任の可能性がある求人もあるため、家族の状況との兼ね合いで判断が必要です。
引越し会社の個人営業(現場スタートで営業へ)。
最初は現場スタッフとして働きながら、徐々に営業職を目指すルートです。反響営業がメインで飛び込みがない点と、「現場で信頼を積み上げてからキャリアアップ」という流れが奥村さんのコツコツ型の特性に合っている可能性があります。

この体験談から見えてくること
奥村さんのストーリーには、何社受けても決まらない状況を打開するためのヒントがあります。
落選の「パターン」を分析すると、次の打ち手が見えてくる
ただ「落ちた」という事実を積み重ねるのではなく、「どの職種でどのステップで落ちているか」を整理することが大切です。書類落ちが多ければ経歴の見せ方の問題、一次落ちが多ければ面接でのアピール方法の問題、二次落ちなら最終的な方向性のフィット感の問題という形で、改善の方向が変わります。
「接客経験がある」だけでは、全ての接客・販売系に通用しない
接客経験はアピール材料になりますが、携帯ショップや営業職は「積極的に売りにいく」意欲が求められる職種です。「丁寧に対応して信頼を積む」スタイルの接客は、提案型・専門店型の仕事で評価されやすいです。同じ「接客経験」でも、どの職種に使うかで結果が変わります。
大学で学んだことが、就活で一度も使われていないなら見直すべきタイミング
工業系大学での学び、フォークリフト・ボイラー・ガス溶接の資格——これらが活きない職種ばかりに応募していたとしたら、自分の持っている武器の半分を使わずに戦っていたことになります。「自分のバックグラウンド全体を使える職種」に方向を切り替えることが、突破口になる可能性があります。

おわりに
10社落ちても、奥村さんは就活をやめていません。
「また落ちるかもしれない」という不安を抱えながら、次の求人を絞り込んでいる。
その粘り強さは、9年間どこへ行っても任されてきた継続力と、同じ根っこから来ています。
方向性を変えれば、結果は変わる。
そのことを、奥村さんの次の一歩が証明してくれると信じています。
