

この疑問に答えます。
『店長や店員さんを見てると楽しそうだった!』『仕事が簡単そうだから自分にもできると思った!』という理由で、ドラッグストアに就職する人は多いです。
しかし実際に働いてみると、あまりのハードな労働環境に耐えきれない人もいるようです。
たとえば、残業が多い、休みが取れない、立ちっぱなしがしんどい、ノルマがきつい、仕事がバイトと同じで将来性を感じない…など。
では、なぜドラッグストアの正社員はきついのでしょうか?
結論からいうと、ドラッグストアは離職率が高いので、辞めた人たちの穴を埋めるために、残った社員がオーバーワークになる構造になっているからです。
実際に大手のドラッグストアでは、毎年大量の社員を採用していますが、従業員数はそこまで増えていません。
つまり、大量に採用しても大量に退職してしまう、ということです。
業種を問わず、離職率の高い会社は、とにかく労働環境がハードです。
人がすぐに辞めるから人手不足になり、人がいないから社員は長時間労働になり、社員教育する余裕がないからデキる社員がいなくなり、社内は常に悪循環になります。
就職先を選ぶときは、『その会社の社員の離職率はどれくらいか?』を調べておくのはかなり重要です。

この記事を書いている僕は、26歳まで年収190万円の倉庫作業員(フリーター)でした。その後、IT業界に転職して年収500万円になり人生が変わりました。現在は20代向けに転職や副業に役立つ情報を発信しています。
僕は累計329名の転職相談に乗ってきた経験がありますが、元ドラッグストア社員の方の話を聴いていると、本当に大変な労働環境の中で頑張っているんだな…と尊敬します。
でも、精神も肉体も崩壊するレベルだと、正直きついですよね。
『ドラッグストア業界で働く意欲がよっぽど強くないと続けれれない…』というのが本音ではないでしょうか?
この記事では、僕が実際に元ドラッグストア社員の方から聴いた話をもとに『ドラッグストアの正社員がマジできつい理由』から『ドラッグストアから転職で失敗しない方法』までを解説しています。
それでは、さっそく見ていきましょう~。
※『今すぐにドラッグストアから転職したい!』という方は、以下の記事を読むほうが早いかもです。
目次
ドラッグストアの正社員がマジできつい理由【元社員の失敗談あり】

この疑問に答えます。
ハッキリ言って、ドラッグストアの正社員はきついです。
元ドラッグストア社員の退職理由は、次のとおり。
・休みが少ない
・土日祝は休めない
・残業が多い
・休みの日でも連絡がくる
・売上ノルマがきつい
・体力的にきつい
・クレーム対応が大変
・転勤が多くてしんどい
・店長より上の役職の席が空いてない
・バイトと変わらない仕事内容で将来性を感じない
ドラッグストアの正社員の方は、過酷な環境の中で頑張ってますよね…。
僕が実際に元ドラッグストア社員の方から聴いた話だと、以下のようなきつい話もありました。
・希望の休日が1日もとれず、友達や恋人と過ごす時間がなかった。
・売上目標が高すぎて自腹で商品を購入することも多かった。
・転勤が多くてその度に人間関係を築くのがストレスだった
・人手不足でサービス残業が当たり前の雰囲気がきつかった
・休みの日でも連絡がくるのでオンとオフの切り替えができなかった
・仕事がハード過ぎて40代50代の自分が働く未来を想像できなかった
ドラッグストアの正社員の多くが、入社前のイメージと入社後の現実にギャップを感じるようですね。
消費者としては、ドラッグストアは便利な存在ですが、ドラッグストアの正社員は本当に大変な仕事だと思います。

ドラッグストアの社員は底辺になりやすい
ドラッグストアの社員が底辺になりやすい理由は、人手不足の問題を解決できないからです。
実際に大手企業のドラッグストアでは、毎年大量の社員を採用しているにも関わらず、全体の社員数はあまり増えていません。
つまり、毎年大量の社員が辞めているということ。
厚生労働省が発表した『新規大卒就職者の産業別離職状況』によると、平成29年度に小売業に就職した大卒社員の3年以内の離職率は『約39%』です。
同時期の大卒全体の3年以内の離職率は『約32%』なので、それと比べると小売業の離職率は高めですね。
これは小売業全体のデータではありますが、ドラッグストア業界にも共通する話です。
人手不足の問題が解決できないと、在籍中の社員の負担は増えるいっぽうなので、頑張って残ってくれている社員もそのうち辞めてしまいます。
ドラッグストア業界に強い情熱のある社員でも、社員の教育体制が整っていないことや店長より上のポストが空いてない状況に不満を感じて、いずれ去って行ってしまうのです。
労働環境や人手不足の問題は、そんなに簡単には解決できません。
ですから、会社が変わるのを待つよりは、ほかの業界に転職する方が早いですね。
ドラッグストアの正社員は休めないのに給料が安かった【体験談】

ここでは、僕が実際に話を聴いた、元ドラッグストア社員の下田悠馬さん(22歳男性・仮名)の体験談を紹介しますね。
下田悠馬さんは大学を卒業後、新卒で某大手のドラッグストアに入社しました。
ドラッグストアに入社した理由は、新卒説明会で話を聴いた人事担当が明るい雰囲気だったこともあり、なんとなく楽しそうだと思ったからです。
しかし、いざ入社してみると、登録販売者の資格の勉強が難しかったり、お客さんに薬の質問をされてパニックになったり、店舗が人手不足で休みが取れなかったり…。
ドラッグストアの現場は、入社前に抱いていた楽しそうなイメージとはかけ離れており、下田悠馬さんはどんどん疲弊していきました。
下田悠馬さんが勤めていたドラッグストアでは『休みが少ないのに給料が安い!』という社員の不満も多く、入社3年以内の離職率が高くなっていました。
ちなみに、下田悠馬さんが入社後に1番衝撃を受けたのは、OJT研修で自分を指導してくれていた先輩から『俺は今月で辞めるからね!』と言われたことだそうです…。
下田悠馬さんが勤めていたドラッグストアは、業界の中でも給料が特に安かったようで、次のような年収になっていました。
・一般社員:年収280万円
・店長:年収360万円
・スーパーバイザー:年収520万円
店長になっても年収360万円というのは、なかなか割に合わないですね…。
【一般社員→店長→スーパーバイザー】と役職が上がるにつれて、責任とプレッシャーが大きくなります。
それによって、労働時間が長くなったり、休みが取れなくなったりするので、ワークライフバランスという言葉などありません。
ただしドラッグストアの中には、もっと待遇の良い会社もあるので、そこは見極めが重要です。
とはいえ、ドラッグストア業界というのは同じなので、程度の違いはあるにせよ、仕事を続けるのがきついことには変わりません。
ドラッグストアの正社員はノルマがきつい!
ドラッグストアの正社員がきつい理由には、『ノルマがきつい』といのがあります。
ドラッグストアで働く社員のノルマの中で、特にきついのが化粧品のキャンペーンです。
毎月異なるキャンペーンとノルマが用意されて、正社員は常にノルマに追われます。
そして、ノルマがクリアできないから休めない、ノルマを達成するためにサービス残業をする、ノルマに到達するために自腹で商品を購入する…というヤバい状態になります。
その中でも特に、本社から強めのプレッシャーをかけられるのが、店長たちです。
・『あれもこれも売れ!』と言われる
・ノルマ未達だと転勤や異動の圧力がかかる
・毎日メールで各店舗の販売実績が送られる
・売上を作れるまで帰れない雰囲気がある
上記のとおり。
ドラッグストアの正社員(特に店長クラス)は、本社から相当なプレッシャーをかけられるとのこと。
元ドラッグストア社員の下田悠馬さんは、『真面目で責任感の強い人ほど病んでいきますね…』と言っていました。

ドラッグストア社員は店長より上の席が空かないから将来性がない

ドラッグストアの正社員のきつい理由には、店長より上の席が空かないというのがあります。
つまり、店長までがキャリアアップの限界…ということですね。
第3章で伝えたとおり、店長は年収360万円です。
日本の平均年収は約430万円といわれているので、それと比べると70万円も年収が低いです。
『もっとキャリアアップしたいのに、これ以上は昇格できない…』
これが、成長意欲の高い店長たちが、辞めてしまう原因です。
『店長より上に行きたい!』という社員は優秀な人材なのに、会社としてはもったいないですよね。
店長より上の役職は、スーパーバイザーと呼ばれるポジションですが、スーパーバイザーになれるのは一握りです。
しかも能力やスキル以外に、運の要素も絡んでくるので、正直これはコントロールできません。
実際にドラッグストアの現場では、優秀な店長たちが何人もいる中、店長歴の浅い若手社員が突然、スーパーバイザーに抜擢されることもあるようです。
このように『店長より上の席が空いてない』『出世には運の要素も絡んでくる』という理由から、ドラッグストアの正社員は将来性がないといわれています。

ドラッグストアの正社員がマジできつい理由【まとめ】
最後に『ドラッグストアの正社員がきつい理由』をまとめておきます。
- 休みが少ない
- 土日祝は休めない
- 残業が多い
- 休みの日でも連絡がくる
- 売上ノルマがきつい
- 体力的にきつい
- クレーム対応が大変
- 転勤が多くてしんどい
- 店長より上の役職の席が空いてない
- バイトと変わらない仕事内容で将来性を感じない
ドラッグストアの正社員が底辺かどうかは、本人の価値観によります。
『ドラッグストアなんて辞めたほうがいい』『ドラッグストアの仕事は底辺だ』と言ってくる人もいますが、周りの意見は無視してOKです。
あなた自身が納得していれば、ドラッグストアに就職するのも、ドラッグストアを辞めるのも、どちらも正解です。
ここまでの内容を読んで、『自分にはドラッグストアの仕事は合わないかも…』と思った方は、一度キャリアアドバイザーに相談してみるのもアリですよ。
転職エージェントの無料カウンセリングを受けてみると、自分に合った仕事が見つかることもありますからね。
いずれにせよ転職は若い方が有利なので、ぜひこの機会に行動してみませんか?
