
この記事では、大学卒業後にテレビ制作会社でADとして働いたものの5ヶ月で退職し、その後4年近くハローワークと直接応募だけで就職活動を続けてきた26歳女性のリアルをお届けします。
「なぜ4年も決まらないのか」「転職エージェントを使わずに一人で活動してきた弊害とは」——同じ状況で悩んでいる方にこそ読んでほしい体験談です。

記事を書いている僕は26歳まで年収190万円の倉庫作業員(フリーター)でした。その後、IT業界に転職して年収500万円になり人生が変わりました。現在は20代向けに転職や副業に役立つ情報を発信しています。
【この記事の主人公】
年齢・性別:26歳・女性
学歴:大学卒業(医療系)
主な職歴:テレビ制作会社・アシスタントディレクター(5ヶ月)→ 就職活動継続中(約4年)
アルバイト歴:書道教室スタッフ(学生時代に7年間)
就活のきっかけ:テレビ業界の過酷労働で退職後、就職先が4年間決まらないまま継続
就活の軸:「できるだけ早く正社員で」「土日休み」「資格が取れる職場(当初)」
使用した就職サービス:ハローワーク・企業への直接応募(エージェント未登録)
目指す職種:内勤事務・バックオフィス系(資料作成・整理が得意)
今回インタビューしたのは、医療系の大学を卒業後にテレビ制作会社でアシスタントディレクター(AD)として働いた服部香穂さん(26歳女性・仮名)です。
週7日勤務・帰宅できない日が続く環境で5ヶ月後に退職し、その後は転職エージェントを使わず一人でハローワーク・直接応募を4年近く続けてきましたが、いまだ内定に至っていません。
「大卒なのになぜ決まらないのか」「4年間ひとりで就活してきたデメリットとは何か」——その問いへの正直な答えが、この記事にあります。
3分で読める内容ですので、それではいきましょう〜。
※「今すぐにフリーターから就職したい!」という方は、以下の記事を読む方が早いかもです。
目次
テレビの世界で体が限界を超えた、5ヶ月間の話
服部さんのキャリアは、大学を卒業してすぐに入社した制作会社から始まります。
担当したのは、アシスタントディレクターという職種。
資料作成や会議室の手配、取材先への連絡、収録前の機材準備など、番組を支える縁の下の力持ちのような仕事です。
しかし現場の実態は、想像をはるかに超えるものでした。
「1週間、家に帰れなかったこともありました。会社で寝泊まりして、午前8時から深夜0時まで働く毎日でした」
4時間の収録番組を1本つくるのに、3ヶ月かかるそうです。
企画を考え、出演者を選んでアポを入れ、許可をとり、取材を重ねて編集して——それを繰り返す日々です。
仕事そのものが嫌いだったわけではありません。
記録を効率化するためにタイトルと内容のパターンをあらかじめつくっておいて、次回以降に使い回す工夫も自分で考えていたそうです。
ただ、長時間労働と帰宅できない環境が、服部さんの体に限界をもたらしました。
入社から5ヶ月で、退職を決めます。
退職後4年間、就職が決まらなかったリアルな理由
退職後、服部さんはハローワークや企業の面接を通じて就職活動を続けました。
それでも内定はなかなか出ませんでした。
アルバイトもせず、活動しながら過ごした期間は、気づけば4年近くになっていました。
この4年間のうち直近の1年で受けた企業は3社。
通算では20社ほどに応募してきましたが、いまのところ結果は出ていません。
「なかなか決まらなくて、正直しんどいです…」
その言葉に、4年間の重さが詰まっていますよね。
転職エージェントへの登録はまだしていない状態で、一人で活動を続けてきました。

転職エージェントを使うと、自分では思いつかない職種や業界を提案してもらえます。
服部さんが得意とする「資料作成」「整理整頓」「段取り」といったスキルは、事務・総務・営業アシスタントなど複数の職種で需要があります。
でも一人で探していると、そういう横断的な提案はなかなか来ません。
4年間、誰かに相談できる場所がなかったこと。それが一番の課題だったんじゃないかと思います。

夢に向かって進んだ分だけ、遠回りになった
服部さんのキャリアの出発点は、救命士になりたいという夢でした。
高校生のころ、東日本大震災のニュースに触れたことがきっかけで「人の命を助けたい」という気持ちが生まれます。
医療系の大学に進んで救命士の資格取得を目指しましたが、筆記試験の文章問題で壁にぶつかります。
「暗記は得意でしたが、文章問題が苦手で。一定期間で合格点に届かないと、再受験できない制度だったんです」
資格取得の道が閉ざされたのは4年生の12月で、就職活動の時期を大幅に過ぎたタイミングでした。
ゼミの先生から「就職浪人だけはしないように」と言われ、仕方なく就職に切り替えた結果、大学側が紹介したテレビ制作会社の書類審査を通過し、そのまま入社することになりました。
本当にやりたかった仕事のために努力して、それでも届かなかった。その経験は傍目には「遠回り」に見えても、服部さんにとっては全力でやり切った時間です。
好きな仕事・苦手な仕事、正直に言えること
テレビ制作の仕事を通じて、服部さんは自分の「向き・不向き」をはっきり言語化できるようになっています。
好きだったのは、資料作成とミーティングの記録です。
アンケートをまとめたり、会議の内容をテキストに落としたりする作業に、苦を感じませんでした。
むしろ自分でパターンをつくって効率化するくらい、前向きに取り組んでいたそうです。
一方でストレスを感じたのは、他の企画担当者に電話で会議室の使用確認をとる作業です。
「圧力に弱いところがあって。電話口でのやりとりが、じわじわしんどくなっていきました」
対外的なやりとりや折衝が多いポジションよりも、コツコツ積み上げる内勤の仕事に向いている——そんな自己理解が、服部さんには芽生えています。
長所は「コツコツやること」、まわりからは「やさしい」と言われることが多いと話してくれました。
資格取得という目標が新たな壁になった
退職後の服部さんがとくに強く意識していたのは、「働きながら資格が取れる職場に入りたい」という目標でした。
救命士の夢は届かなかったけれど、次こそは「手に職をつけたい」という気持ちが行動の軸にありました。
しかし、その条件に合った求人にも落ちてしまい、活動がまた行き詰まります。
「資格が取れる会社を優先して探すうちに、視野が狭くなっていたのかもしれないです」
服部さん自身も、一人で探し続けることの限界を感じ始めています。
普通自動車免許(MT)、Excel・Word・PowerPointのPCスキルは持っており、電車でも車でも通勤できる環境は整っています。
スペック面で欠けているものはほぼない。
あとは、自分に合った職場との出会いをつくれるかどうかという段階にきています。
次の職場に求める3つの条件
服部さんが転職先を選ぶうえで重視している条件を整理すると、次の3つになります。
① できるだけ早く就職を決めたい
4年間の空白期間があるため、「一刻も早く社会人として働き始めたい」という気持ちは強いです。親からは「焦るな」と言われているものの、本人は前に進む気持ちを持ち続けています。
② 正社員として採用される職場
「できれば正社員がいい」というのが、服部さんの一番の希望です。派遣や契約社員ではなく、きちんと腰を落ち着けられる環境で働きたいという意志があります。
③ 土日休みが基本の職場
体への負担も踏まえ、生活リズムが安定する土日休みを希望しています。最悪の場合は変更も視野に入れられるとのことで、柔軟性も持っています。
26歳女性が語れる「隠れた強み」
職歴が短く就職活動が長引いている服部さんですが、話を深掘りしていくと面接で十分に語れる材料が見つかります。
仕事を効率化する習慣がすでにある
ADとして働いていたとき、記録業務のパターンをあらかじめつくって使い回す工夫を自分で考えていました。「やることを仕組みにして楽にする」という発想は、事務職やバックオフィスの仕事でそのまま活かせます。
7年間続けた、地道な継続力
学生時代から書道教室でのアルバイトを7年間継続しています。習っていたところで働くという地に足のついた関係の中で、コツコツ続けてきた経験があります。7年間という継続の実績は、面接でも十分に語れる強みです。
「整える仕事」が得意な人間
機材の準備、会議室の手配、記録の整理——テレビ現場での業務を振り返ると、「ものごとを整えて、次の人が動きやすい状態にする」仕事が服部さんには合っています。縁の下の力持ち的なポジション、段取りや準備が求められる職種と相性がいいタイプです。

この体験談から見えてくること
服部さんの4年間には、「大卒でも就活は長引く」という現実と、「一人で探し続けることの限界」という教訓が詰まっています。
救命士の夢に本気で向き合い、テレビの現場でも工夫して働いてきた。仕事への姿勢は問題ではありませんでした。
ただ、就職活動の「やり方」に問題があった。
ハローワークと直接応募だけでは、出会える求人の数も自分への客観的なフィードバックも限られますよね。
もし服部さんと似た状況の方がいるなら、まずやり方を変えることを強くお勧めします。
「資格取得」という軸が、かえって選択肢を狭めることがある
資格が取れる職場を優先して探すこと自体は悪くありません。ただ、その条件を絶対的な基準にしてしまうと、応募できる企業の数が大幅に減ります。「まず正社員として働く場所を確保してから、スキルアップの方法を考える」という順番で考え直すだけで、動ける幅が一気に広がります。
得意なことは、すでに経験の中にある
「特に何もない」と感じている方でも、経験を丁寧に振り返ると必ず「これは得意だった」というポイントが出てきます。服部さんには記録・整理・準備という具体的な強みがあります。それを言語化できれば、立派な自己PRになりますよ。
一人で探し続けることの限界に、早めに気づく
20社以上受けても決まらない状況が4年近く続いているなら、やり方そのものを変えることを考えた方がいいサインです。転職エージェントを使うと、自分では気づかなかった職種や業界の可能性が広がります。

まとめ
大卒・テレビAD経験・書道7年継続。スペックだけ見れば、決して弱くないんですよね。
でも4年間ひとりで就職活動を続けてきた服部さんには、「やり方を変える」というシンプルな一手がまだ残っています。
就職活動が長引いている理由は、あなたの能力の問題ではないかもしれません。探し方の問題かもしれないんです。
服部さんのストーリーが、そのことに気づくきっかけになれば嬉しいです。
