
この記事では、スーパーのレジ部門でMVP賞を受賞し、パート10名をまとめるサブリーダーまで務めながらも退職し、その後2年間で10社以上に落ち続けた25歳高卒男性が、就活の軸を立て直して動き出したリアルをお届けします。
「何が向いているのかわからなくなった」「受けても受けても決まらない」——そんな状況から抜け出したい方にこそ読んでほしい体験談です。

記事を書いている僕は26歳まで年収190万円の倉庫作業員(フリーター)でした。その後、IT業界に転職して年収500万円になり人生が変わりました。現在は20代向けに転職や副業に役立つ情報を発信しています。
| 名前 | M・Yさん(25歳男性) |
|---|---|
| 学歴 | 高校卒業 |
| 主な職歴 | スーパーマーケット(レジ・品出し・サブリーダー、3年半)→ 離職・就職活動中(約2年) |
| 就活のきっかけ | シフト制・土日勤務の環境に限界を感じ退職。公務員試験も年齢制限で断念し、民間就職へ切り替え |
| 就活の軸 | 「人と関わる仕事」「スキル・キャリアが身につく」「土日休み・正社員」 |
| 使用した就職サービス | 転職エージェント(再登録・求人選定中) |
| 目指す職種 | 接客・窓口対応・提案営業(バックヤード・作業系は不向き) |
今回インタビューしたのは、地元のスーパーマーケットで3年半働き、レジ部門のMVPを受賞、パート10名と社員2名のチームをサブリーダーとして束ねた経験を持つ森田雄介さん(25歳男性・仮名)です。
退職後は事務職や接客販売への応募を続けてきましたが、2年間で10社以上に落ち続け、「何が向いているのかわからなくなった」という状況に陥っていました。
就活の軸を立て直し、改めて動き出した25歳のリアルをお伝えします。
3分で読める内容ですので、それではいきましょう〜。
※「今すぐにフリーターから就職したい!」という方は、以下の記事を読む方が早いかもです。
目次
スーパーの3年半——MVPを獲るまでに積み上げたもの
森田さんが高校を卒業してすぐに選んだのは、地域に根付いたスーパーマーケットでした。
「人と関われて、地域に根付いているお店で働きたかった。」
その言葉どおり、入社後はレジ業務を中心に、品出し・アナウンス・売り場対応など幅広い業務をこなしていきます。
働き始めて数年が経ったころ、森田さんはレジ部門のMVP賞を受賞します。評価されたのは、お客様に合わせて声のトーンや接し方を変える対応力でした。
「レジに来るお客様って、全員違うんですよ。急いでいる人、話したそうな人、機嫌が悪そうな人。それぞれに合わせて変えていたのが認めてもらえた。」
接客を「こなす」のではなく、目の前の人をちゃんと見ていた。その姿勢が、数字として結果に表れました。
さらに、チームリーダーの下でサブリーダーとして社員2名・パート10名のチームを束ねる立場も経験。売り場への意見を拾い上げてチーフにフィードバックし、実際に商品が追加されたこともあったと話します。
「お客様の声を形にできたとき、仕事って面白いと感じた。あの経験が、もっと広い仕事がしたいと思ったきっかけでもあります。」
退職を決めた理由——オンオフが切り替えられなかった
3年半という決して短くない時間を過ごした職場を、森田さんが離れた理由はシフト制にありました。
土日が休めない。休日がバラバラで、生活のリズムが作れない。
「オンオフの切り替えができなかった。仕事が終わっても、頭の中が仕事のままで。」
人と関わる仕事は好きだった。でも、働き方そのものが自分には合っていなかった——その気づきが、退職の決断につながりました。
退職後は公務員試験にも挑戦しました。スーパーで感じた「お客様のニーズを地域に還元する」という経験が、行政の企画系の仕事への関心につながっていたからです。
ただ、年齢制限の壁があり、次は応募できない状況になってしまいました。
民間就職へ切り替えたのは、そのタイミングでした。
2年間・10社以上——なぜ決まらなかったのか
公務員の道が閉ざれてから、森田さんは民間企業への就職活動を本格的に始めます。
事務職を中心に応募しましたが、書類選考の段階で跳ね返されることが続きました。
「事務職は競争率が高くて、なかなか通らなかった。接客販売も受けてみたけど、それも受からなかった。」
一度、転職エージェントにも登録しました。ただ、大量に求人を紹介されて、「自分に向いているのかわからなくなった」という状態に陥ってしまいます。
去年の秋ごろを最後に応募が止まり、気づけば2年間で10社以上に落ち続けていました。
「何が向いているのかわからなくなった。どこを受けたらいいのか、正直もうわからない。」
この言葉に、2年間の重さが詰まっています。
ただ、話を深掘りしていくと、問題の本質が見えてきました。
森田さんには確かな接客実績とリーダー経験があるのに、それが活かせる職種を正しく狙えていなかった可能性があります。
事務職は競争率が高く、接客経験が直接評価されにくい職種です。
「人と関わる仕事がしたい」という軸を持ちながら、その軸から外れた求人を受け続けていたことが、長期化の一因だったのかもしれません。
強みの棚卸し——この人には語れる経験がある
「提供できるものが何かあるか」と聞かれると、森田さんは少し間を置いてから話してくれました。
でも、話を掘り下げると、面接で十分に語れる素材がいくつも出てきます。
お客様に合わせた接客でMVPを獲った実績
声のトーン・態度・会話の引き出し方——相手に合わせて変えられる接客力は、業種が変わっても活きる対人スキルです。「数字で評価された経験がある」という事実は、面接で強く語れるポイントになります。
パート10名・社員2名をまとめたリーダー経験
25歳・高卒というスペックだけ見ると「経験が少ない」と感じるかもしれません。でも、実際には10名以上のチームを束ねて動かしていた経験があります。これは事実として話せる、立派なマネジメント経験です。
お客様の声を拾い上げ、売り場に反映させた行動力
「お客様がこういうものを欲しがっている」と感じたことをチーフにフィードバックして、実際に商品が追加された。この経験は、営業職や提案型の仕事で評価される素地そのものです。
森田さんが次の仕事に求めること
これまでの経験と現在の状況を踏まえると、森田さんが転職先に求める軸はかなり明確です。
① 人と直接関わる仕事
接客・窓口対応・提案型の営業——対面でコミュニケーションが取れる職種が合っています。逆に、倉庫作業やバックヤードのように人と関われない環境は、過去の経験からも向いていないとわかっています。
② 土日休みで、正社員採用
シフト制が退職理由になった経験から、土日休みは外せない条件です。生活リズムを整えながら、腰を落ち着けて働ける環境を求めています。
③ スキルやキャリアが積み上がっていく仕事
「自分の市場価値が上がるような転職にしたい」という言葉が印象的でした。即戦力として働くだけでなく、長期的に自分を育てていける職場かどうかを重視しています。
就職活動のリアルな状況——3社の求人と向き合っている
森田さんは現在、転職エージェントを通じて3つの求人を検討しています。
1社目は、携帯キャリアのショップスタッフ(正社員)。
au・ソフトバンク・ドコモいずれかのショップで、契約受付や窓口対応を担当する仕事です。未経験から正社員を目指せる点と、ビジネスマナーからレクチャーしてくれる研修体制が魅力。人と接するのが好きな森田さんの特性とも合っています。ただし土日休みではなくシフト制のため、条件面での折り合いをどう見るかが判断のポイントになりそうです。入社3年目以降に社内FA制度が適用され、自分でキャリアを設計できる仕組みがある点はユニークです。
2社目は、生協グループの配送スタッフ(正社員・土日休み)。
個人宅に生協の食品を届けるサービスドライバーの仕事で、主な接触相手は主婦や高齢者です。土日休み・転勤ほぼなし・残業少なめという条件は森田さんの希望とマッチしています。生協グループという安定基盤も魅力で、車の運転ができる森田さんにとって即戦力になれるポジションです。ただ、ルーティン色が強い分、「スキルを積みたい」という希望には物足りないと感じる可能性があります。
3社目は、創業70年以上の印刷会社の企画提案営業(正社員)。
未経験から営業の正社員にチャレンジできる求人で、接客経験を活かしながら長期的なキャリア形成が期待できます。土日休みで名古屋市内に勤務地があり、月2回の土曜出勤があるものの森田さんの希望に近い条件です。スーパーで培った「お客様のニーズを聞き出す力」が、提案営業でそのまま活きる可能性があります。
3社それぞれに一長一短があり、今まさに自分の優先順位を整理しながら応募先を絞り込んでいる段階です。

この体験談から見えてくること
森田さんのエピソードには、就活が長引いているフリーターが前に進むためのヒントがいくつか詰まっています。
「何が向いているかわからない」は、軸がズレているサインかもしれない
2年間・10社以上落ち続けたとき、多くの人は「自分に問題がある」と考えます。でも、森田さんのケースを見ると、問題は「能力がない」ことではなく「自分の強みが活きる職種を正しく狙えていなかった」ことにあった可能性が高いです。
接客で結果を出してきた人が、事務職を中心に受け続けていたなら、うまくいかないのは当然かもしれません。強みと求人のズレを修正するだけで、結果は変わります。
エージェントに「何でも紹介してもらう」のは逆効果になることがある
以前のエージェント利用で大量に求人を紹介されて迷子になった経験は、よくある話です。エージェントに登録するとき、「自分の軸を先に言語化してから相談する」という順番が大切です。「人と関わる仕事で、土日休みの正社員」という軸が明確であれば、絞り込みがしやすくなります。
実績は小さく見えても、ちゃんと語れる素材になる
MVP賞・サブリーダー・お客様の声を商品に反映——これらは、大企業の経歴ではないかもしれません。でも、面接で「具体的に何をして、どういう結果が出たか」を語れる素材として、十分な価値があります。経験の「量」より「語り方」が、面接の評価を決めます。
おわりに
スーパーで3年半、MVPを獲りながら人と向き合い続けてきた森田さんが、2年間の迷走を経てようやく「自分の軸」を取り戻しつつあります。
高卒・フリーター・25歳。そういう数字だけ見て、可能性を狭める必要はありません。
大切なのは、自分の強みが活きる場所を正しく狙うことです。
森田さんの一歩が、同じように「受けても受けても決まらない」という状況にいる誰かの参考になれば嬉しいです。
