
この記事では、商業高校でPCスキルを磨きながら卒業後は派遣やアルバイトを繰り返し、正社員経験ゼロのまま25歳になった男性が、コミュニケーションへの苦手意識を乗り越えながら「今度こそスキルが残る仕事を」と正社員就職に踏み出したリアルをお届けします。
「派遣や短期バイトばかりで、履歴書に書けるものがない」「人と話すのが苦手で、就活自体に緊張する」——そんな方にこそ届けたい体験談です。

記事を書いている僕は26歳まで年収190万円の倉庫作業員(フリーター)でした。その後、IT業界に転職して年収500万円になり人生が変わりました。現在は20代向けに転職や副業に役立つ情報を発信しています。
| 名前 | F・Tさん(25歳男性) |
|---|---|
| 学歴 | 高校卒業(商業高校) |
| 主な職歴 | 施設警備 → 物流ピッキング(派遣・期間満了)→ 清掃業(人間関係で退職)→ 短期アルバイト → 派遣×2社(期間満了・コロナ打ち切り)※正社員経験なし |
| 就活のきっかけ | 最後の派遣がコロナで打ち切り。ショックで1ヶ月動けなかったが、「このままではいけない」と転職エージェントへ |
| 就活の軸 | 「日勤のみ」「日祝休み」「スキルアップ・資格取得支援がある職場」 |
| 使用した就職サービス | 転職エージェント・いい就職ドットコム(面談済み) |
| 目指す職種 | ITエンジニア(未経験研修あり)またはルート配送ドライバー(黙々と作業できる仕事) |
今回インタビューしたのは、商業高校卒業後から派遣・アルバイトを繰り返し、正社員として働いたことが一度もない藤田俊幸さん(25歳男性・仮名)です。
最後の派遣が突然打ち切られ、ショックで1ヶ月間動けなかった。
「履歴書をどう書けばいいかわからない」「緊張している」——そう正直に話してくれた藤田さんが、転職エージェントを頼りながら初めての正社員就職に踏み出しています。
3分で読める内容ですので、それではいきましょう〜。
※「今すぐにフリーターから就職したい!」という方は、以下の記事を読む方が早いかもです。
目次
高校卒業から2年間——派遣とアルバイトを選び続けた理由
藤田さんが卒業した高校は商業高校でした。ExcelやWordの授業、PCクラブへの参加、電卓検定の1級取得——学校でコツコツとスキルを積み上げてきた2年間があります。
ただ、卒業後にそのスキルをすぐに活かす仕事に就いたわけではありませんでした。
派遣やアルバイトを繰り返してきた理由を聞くと、藤田さんはこう話します。
「融通が利きそうな会社を選んでいました。転勤したくなかったし、条件がいいところを探していた。」
正社員になることより、自分に合った条件を優先していた。その判断が、気づけば25歳まで正社員経験ゼロという状況をつくっていました。
ただ、これは珍しい話ではないですよね。「とりあえず派遣で様子を見よう」という選択をした結果、気づいたら数年が経っていた——そういう20代は少なくありません。
6つの職場で見えてきた、藤田さんの「向き・不向き」
高校卒業後の2年間で、藤田さんは6つの職場を経験しています。
施設警備では、夜勤への適応が難しく退職。「日勤だと思っていた」という入社前との認識のズレもありました。それでも、黙々と仕事をこなす警備の業務自体は「悪くなかった」と振り返ります。
物流のピッキング・仕分けでは、期間満了で終了。大阪勤務だったため更新しませんでしたが、黙って体を動かす仕事の適性は、ここでも感じていました。
清掃業では、職場に女性が多く、人間関係で「肩身が狭くなった」ことが退職理由になりました。仕事内容への不満ではなく、コミュニケーション面の難しさが課題として浮かび上がっています。
その後は短期アルバイト、2社の派遣を経て、最後の派遣が突然の打ち切りで終了。「ショックで1ヶ月間何もできなかった」という言葉が、そのときの状態を正直に語っています。
苦手を乗り越えた経験——物流倉庫での報連相
藤田さんが「頑張ったエピソード」として話してくれたのは、物流の仕事でのことでした。
もともと人に相談するのが苦手で、声も小さかった。でも仕事の中で「事務の人に在庫の状況を伝えなければならない」という場面が繰り返しありました。
最初はうまく伝えられず、「声が小さくて伝わらない」という経験を重ねます。
「声が小さいと伝わらないので、はっきり物事を言うようにした。簡潔に伝えることも意識しました。」
苦手だったことを、仕事の必要性の中で少しずつ克服していった。その経験は、履歴書に書きにくくても、面接で十分に語れる成長エピソードです。
「ホウレンソウ(報・連・相)をちゃんとやることを教えてもらって、意識できるようになった」という言葉にも、素直に学べる姿勢が表れています。
商業高校のスキルは、まだ活きていない——でもそれが武器になる
藤田さんが商業高校で培ったスキルは、これまでの職歴ではほとんど活かされていませんでした。
ExcelやWord、数学と情報処理が得意科目、電卓検定1級——これだけのスペックを持ちながら、警備・物流・清掃という現場系の仕事が続いていた。
「時代的にもパソコンを扱う職種でスキルアップしたい」という言葉が、面談の中で出てきました。
これはある意味、「まだ使っていない武器がある」ということです。
商業高校で身につけたPCスキルは、事務職・データ入力・ITサポートなどの職種で即戦力になりえます。
ただし藤田さんの場合、「人に相談するのが苦手」「対人コミュニケーションへの不安がある」という側面もあるため、コミュニケーションが少なめの職種から入るのが現実的です。
エンジニア系の職種は、その意味でも相性がいい選択肢かもしれません。
藤田さんが次の仕事に求めること
これまでの経験から、藤田さんが転職先を選ぶうえで外せない条件は3つです。
① 日勤のみ・夜勤が入れ替わらない働き方
施設警備での経験から、夜勤への適応が難しいとわかっています。生活リズムを整えながら長く続けるためにも、日勤固定は絶対に外せない条件です。
② 日曜・祝日が休める職場
年末年始も休みが取れないような職場は、生活の質に直結します。週休2日・日祝休みという条件は、仕事を続けるための土台です。
③ 資格取得支援やスキルアップができる環境
「今よりスキルが残る仕事をしたい」という藤田さんの一番の動機がここにあります。資格取得支援制度や社内研修が整っている会社を優先して探しています。

就職活動のリアルな状況——2社の求人が有力候補に
藤田さんは現在、転職エージェントと相談しながら複数の求人の中から絞り込みを進めています。
特に有力視されているのは2つの方向性です。
1社目は、ITエンジニア職(未経験研修あり)。
給与をもらいながらプログラミングの基礎を学べる研修制度があり、未経験・文系出身でも挑戦できる求人です。動作確認(テスト業務)からスタートして、スマホアプリやWebサービスを支えるエンジニアとしてキャリアを築いていけます。資格取得支援制度もあり、「スキルアップしたい」という藤田さんの軸と一致しています。土日祝休み・正社員という条件も希望通りです。商業高校でPCに親しんできた経験が、ここで初めて活きる可能性があります。
2社目は、飲料メーカー製品のルート配送ドライバー(正社員)。
転職回数不問で未経験から正社員にチャレンジできる求人です。決まったエリアのルート配送なので業務がシンプルで、黙々と仕事を進めたい藤田さんに向いています。「基本に忠実にやればいい」という職場の文化も、コミュニケーションへの不安を持つ藤田さんにとって働きやすい環境になりえます。車の運転ができる点も強みです。
一方、一度候補に挙がった別の求人は、入社後に県外での長期研修が必要になることがわかり、転勤を避けたい藤田さんには合わないと判断して外しました。
「自分に何が向いているかわからない」という状態から、エージェントとの対話を通じて選択肢が整理されてきています。

この体験談から見えてくること
藤田さんのストーリーには、正社員経験がないままフリーターを続けてきた方に参考になる視点が詰まっています。
「正社員経験なし」は、正直に話せば武器になることがある
「職務経歴書の書き方がわからない」と最初から正直に言えた藤田さんは、エージェントのサポートを素直に受け入れることができています。わからないことをわからないと言える姿勢は、入社後の成長にも直結する素直さです。
苦手を克服した経験は、立派な自己PRになる
声が小さかった、人に相談できなかった——そういう弱みを仕事の中で少しずつ乗り越えてきた経験は、面接で「どう成長してきたか」を語る素材として使えます。「苦手なことを努力で変えてきた」という話は、採用担当者に響きやすいです。
学校で身につけたスキルが、まだ活かされていないなら今がチャンス
商業高校のPCスキルを活かせる仕事に一度も就いていない藤田さんには、IT系・事務系の仕事で一から活躍できる可能性が残っています。「過去に学んだことが今の仕事に繋がる」という経験が、25歳のここから始まるかもしれません。

おわりに
商業高校で電卓検定1級を取り、PCスキルを磨いてきた藤田さんが、卒業後の2年間をほぼ全て派遣とアルバイトで過ごしてきました。
コロナで仕事が打ち切られ、1ヶ月動けなかった時期もある。
それでも今、「スキルが残る仕事をしたい」という言葉とともに、初めての正社員就職に向けて歩み出しています。
25歳で正社員経験ゼロ、それは今から変えられます。商業高校で身につけた力が、ようやく活きる場所が見つかろうとしています。
