
「美容部員の仕事を続けるべきか迷っている…」
「コスメは好きだけど給料が安すぎて生活がキツい…」
このような方に向けて記事を書いています。
結論からいうと、美容部員は底辺になりやすい仕事です。
その理由は、美容部員は単純に給与水準が低い職種だからです。
年収は300万円以下が当たり前の職種で、契約社員とかだと年収250万円以下の人が大半です。

記事を書いている僕は26歳まで年収190万円の倉庫作業員(フリーター)でした。その後、IT業界に転職して年収500万円になり人生が変わりました。現在は20代向けに転職や副業に役立つ情報を発信しています。
僕はこのブログのコンテンツを充実させるために、累計329名の会社員の方にインタビューしてきたので、様々な業界で働く人のリアルな情報をお伝えできると思います。
この記事では「美容部員が底辺になりやすい理由」と「そこから抜け出す方法」について解説しています。
それでは、さっそく見ていきましょう〜。
※『今すぐ自分に合う仕事が知りたい!』という方は、以下の記事を読むほうが早いかもです。
目次
美容部員が底辺になりやすい理由【大変なこと・本音・年収】

美容部員の年収が低いことは、職種別の平均年収を確認すればわかります。
しかし、なぜ美容部員として働く人が減らないのでしょうか?
その理由は、美容部員の仕事が女性の憧れになりやすいからです。
美容師やネイリストやアパレルなどの職種は「きれい」「可愛い」「キラキラしてみえる」という理由で、10代20代の若者の憧れの職業になることが多いです。

確かに百貨店などで仕事をしている美容部員の人たちはキラキラしていてかっこいいですよね。
「自分は女性の憧れの仕事をしているんだ!」という充実感で満たされるかもしれませんが、それに比例して給料が増えてこないのが実態です。
入社後の2~3年は自分の仕事が底辺とは気づかないのですが、ほとんどの人が20代後半に差し掛かってくると、「このままで本当に大丈夫か?」と心配になり、転職を考えるようになります。
美容部員の給料はなぜ安いのか?
美容部員の仕事自体は女性を綺麗にするための素晴らしい仕事です。
しかし、なぜ美容部員の給料は安いのでしょうか?
その理由は、限界利益が低いからです。
限界利益とは、商品やサービスを販売した売上に連動する形で得られる利益のことをいい、会社が儲かっているかどうかを確認する指標です。
限界利益は「売上高と変動費の差」のことです。すべての固定費を回収できる地点を示す会計上の指標です。
例えば、1つの商品を100円で仕入れて200円で販売した場合、単純に考えて100円の利益が見込めますよね。
実際にはここから人件費や広告宣伝費などの変更費を差し引いた額が最終的に残る「経常利益」になりますが、最初に算出された100円は経常利益を計算するための基本になる数字です。
つまり、限界利益が高ければ高いほど、その会社には最終的に利益が残りやすいということになります。

たとえば、サービス業の一人当たりの限界利益を種類別で比較してみると以下のようになります。(引用元:TKC経営指標・BAST速報版)
- 美容業:634万円
- デザイン業:1,016万円
- 広告業:1,147万円
- 産業廃棄物処分業:1,271万円
- 建築設計業:1,064万円
こうやって比較すると美容業の限界利益額が低いことがわかりますよね。
一人当たりの限界利益が1000万円以上ある業界は従業員への給料分配が多くなる傾向があるので、低賃金で働かされるというリスクも低くなります。
業種別の限界利益を調べるときは「TKC経営指標・BAST速報版」が便利なので、ぜひご活用ください。
美容部員の年収・月給【ブランド別・ハイクラス求人】

美容部員の平均年収は、250~350万円といわれています。どのブランドの美容部員なのかによって年収にバラつきがあります。
ここでは、美容部員の給料が実際どれくらいなのかをコスメブランド各社ごとに解説していきたいと思います。
■RMKの美容部員の給料
月給:21万100円~
年収例:252万円~(12ヶ月分で想定)
■資生堂の美容部員の給料
月給:20万円~
年収例:340~360万円(経験3年、都内専門店勤務の場合)
■イヴ・サンローラの美容部員の給料
月給:18万9,000円 ~
年収例:360万円(賞与45万円含・26歳入社2年目の場合)
■アルビオンの美容部員の給料
月給:17万6,000円 ~ 22万8,100円
年収例:268~312万円(28歳・東京・一人暮らし・未経験の場合)

さらに、商品支給や社内割引をしているブランドもあるので、給料が安くてもコスメがめちゃくちゃ好きで、給料の多くをコスメにつぎ込んでいるという方には美容部員は天職なのかもしれませんね。
美容部員として年収を上げていくためには美容部員のハイクラス求人を狙う必要があります。たとえば、以下のようなブランドの求人があるようです。
■SKINFOODの美容部員の給料(店長職)
月給:25万円~
年収例:年収420万円~
■ジュリークの美容部員の給料(チーフ、サブチーフ)
月給:20万円~25万円
ただし、店長やチーフなどのポジションは狭き門なので、そこを目指して数年間の底辺給料を耐えて頑張ることがコスパがいいか悪いかは、あなたの価値観によりますね。
美容部員で1番大変なのは契約社員で雇用されること
ここまでの内容で、美容業界の給与水準が低いことや、美容部員として年収を上げていくことの難しさを理解していただけたかと思います。
しかしながら、「一度きりの人生だから、どうしても美容部員を経験してみたい!」という方もいらっしゃると思います。
このような方に一つだけ伝えておきたいのは、美容部員で1番大変なのは契約社員で雇用されることだということです。

たとえば、月給17万円で手取りは13万円ほど。賞与を含めても年収230万円いかという人もいました。
外からだと華やかにみえますが、実態はかなり大変のようです。
残業や休日出勤などはほとんどないようですが、手取り13万円だとほとんど自由なお金はありません。一人暮らしをしていたら生活はカツカツです。
プライベートの時間はたくさんあるけど、お金がないから何もできないという状況がずっと続くのです。
さすがにこれだと無理ゲーなので、どうしても美容部員をやってみたいという方は、「契約社員」という雇用形態には気をつけたほうがいいと思います。
美容部員の本音とは?
実際に美容部員として働いている方や働いていた方から聴いた「美容部員の本音」を紹介しますので、就職活動の参考にしてくださいね。
- 仕事量に対して安月給な気がする
- 年配の正社員がずっといるせいで、若年層がなかなか正社員になれない
- 正社員と同じことを求められているのに契約社員の給与は低い
- 毎年試験があり、試験に落ちると手当がつかなくなる
- 毎月何かしらの化粧品を買わないといけない雰囲気がある
- 社販で買った化粧品が給与から引かれて手取りが少なくなり結構きつい
- 残業がつけられないと相当収入が減る
- 基本給が低いので個人の実績でインセンティブを増やすしかない
- 契約社員だと時給になり、そこらへんの居酒屋より時給が低くなる
- 1人暮らしだと生活がカツカツで趣味とかにお金をつかう余裕がない
以上が美容部員の本音の一部です。給与面や待遇面に不満を持っている声が多いようです。
もちろん、美容部員は素晴らしい仕事なので、「お客様に喜んでもらえて嬉しい!」「お話するのが楽しい!」「綺麗になってもらえるのがやりがいになる!」などのポジティブな声もたくさんあります。
しかし、そのようなポジティブな意見と同じくらい、ネガティブな意見も多いので、その両方を比較したうえで、どちらを取るべきか自分なりに考えてみてくださいね。
美容部員からのキャリアチェンジ

未経験から新しい仕事に挑戦するなら、20代のうちがおすすめです。
その理由は、30代以降だと、一気に未経験OKの求人が減ってしまうからです。

新しいスキルを身につけるなら絶対に早いほうがいいです。選択肢がたくさんあるうちに行動に移すのがおすすめです。
美容部員の仕事を続けるか、新たなキャリアにチャレンジするか。それを決めるのはあなたです。
キャリア選びに正解も不正解もありません。
大切なのは自分に合ったキャリアを選択することです。
あなたはどんなキャリアを選びますか?

まとめ
今回のまとめです。
- 美容部員が底辺になりやすい仕事だと理解する
- 美容部員の給料が低い理由を理解する
- 美容部員の年収や月給を知っておく
- 美容部員に挑戦するときは契約社員は避ける
- 美容部員の本音を確認したうえでキャリアを選ぶ
今回は「美容部員が底辺になりやすい仕事である理由」について解説しました。
美容部員は素晴らしい仕事ですが、憧れだけで仕事を選ぶとあとで後悔することも多いです。外からだとみえない美容部員の実態を理解したうえで美容部員になるかどうか決めたほうがいいですね。
今回の記事は、美容部員の仕事に不満や不安を感じている方には、参考になる部分が多かったのではないでしょうか。
ここからどう行動するかは、あなたの自由です。
あなたはどのような道を選びますか?
