
この記事では、高校卒業後に介護の世界へ飛び込み、腰痛・パワハラ・長時間労働と向き合いながら3社を渡り歩いてきた高卒フリーター23歳男性が、「一人暮らしをしたい」という目標を胸に、初めて異職種への転職を決意したリアルをお届けします。
「高卒フリーターでも23歳から正社員になれるのか」「介護以外の仕事に転職できるのか」「転職回数が多くても就職活動はうまくいくのか」——同じ不安を持つフリーターに届けたい、等身大の転職活動記録です。

記事を書いている僕は26歳まで年収190万円の倉庫作業員(フリーター)でした。その後、IT業界に転職して年収500万円になり人生が変わりました。現在は20代向けに転職や副業に役立つ情報を発信しています。
| 名前 | K・Sさん(23歳男性) |
|---|---|
| 学歴 | 高卒(専門学校高校課程) |
| 主な職歴 | 特別養護老人ホーム(1年2ヶ月・腰痛で退職)→ 有料老人ホーム(4ヶ月・パワハラで退職)→ 介護施設(2年以上・在職中)/コンビニアルバイト(2年半)、マクドナルドアルバイト(3ヶ月) |
| 就活のきっかけ | 23歳になり一人暮らしを決意。父親からも自立を勧められたことが後押しに |
| 就活の軸 | 「勤務地」「給料(一人暮らしができる収入)」「休み」「スキルが身につく環境」 |
| 転職可能時期 | 半年後(今年の冬〜来年頭ごろ) |
| 使用した就職サービス | 転職エージェント(面談済み・求人提案済み)/飲食系求人サイト(並行して調査中) |
今回インタビューしたのは、高卒後に介護職一筋で3社を経験してきた加藤聡さん(23歳男性・仮名)です。
腰痛で退職した1社目、パワハラで追い出された2社目、そして現在の3社目では「一人暮らし」という目標が転職への背中を押しています。転職回数3回・高卒・正社員経験なしという状況から、初めて「介護以外の仕事」に踏み出そうとしています。
3分で読める内容ですので、それではいきましょう〜。
※「今すぐにフリーターから就職したい!」という方は、以下の記事を読む方が早いかもです。
目次
介護を選んだのは、なんとなくだった

加藤さんが介護の仕事に就いた理由を聞くと、「特別な動機はなかった」と正直に話してくれました。
専門学校の高校課程を卒業後、介護初任者研修の資格を取得。そのまま流れるように特別養護老人ホームへ就職しました。
「特にやりたいことがあったわけじゃない。介護の資格があったから、とりあえず介護の仕事に就いた感じです」
高校時代はバドミントン部に所属し、中学時代は文化部。目立った経歴があるわけではないけれど、コンビニのバイトでは社員登用を声がけされるほど周囲に評価されていた。その事実に、加藤さんの人柄が表れています。
「なんとなく」から始まったキャリアは、多くの高卒フリーターと同じ出発点です。大切なのはそこではなく、そこからどう動くかです。
1社目:夜勤3連続が体を壊した
最初に入社した特別養護老人ホームでは、1年2ヶ月働きました。
退職の原因は腰痛です。
介護の仕事は、体への負担が大きい職種です。入居者の移乗介助や体位変換が日常的にあり、腰への負荷が積み重なっていきます。
加藤さんの場合、追い打ちをかけたのが夜勤のシフトでした。
「3連続で夜勤が入ることもあって、体が全然回復しなかった」
睡眠リズムが崩れ、体が休まらないまま次の夜勤へ向かうサイクルが続き、腰の状態が悪化していきました。
「もう限界だと思って、辞めることにした」
体を壊してまで続けることはできない——その判断は、若い加藤さんにとって正しい選択でした。
2社目:4ヶ月で終わったパワハラの職場
1社目を辞めた後、有料老人ホームに転職しました。
しかし、こちらは4ヶ月で退職することになります。
原因は、パワハラです。
「上司から悪い噂を社長に流されて、仕事をさせてもらえなくなった」
加藤さんに関する根拠のない悪評が職場内で広がり、上司からも社長からも距離を置かれるようになっていきました。
仕事を任せてもらえない、会話もぎこちなくなる——そういう環境の中では、気持ちがあっても働き続けることは難しい。
「居づらくなって、退職しました」
加藤さんが悪いわけではありません。
職場の空気を意図的に壊すような上司のいる環境で、若い20代がひとりで抗えるものではないのです。
2社目の退職は「逃げ」ではなく、合理的な撤退です。
3社目で芽生えた「このままじゃいけない」という気持ち

現在の職場(3社目)には、2年以上勤めています。
入社当初は手取り18万円ほどだった給与が、今は19〜20万円に上がりました。
残業をこなせば20万円を超えることもある。数字だけ見れば、悪い環境ではありません。
ただ、23歳になったとき、加藤さんの中にある感情が芽生えてきました。
「一人暮らしがしたい」
きっかけのひとつは、父親の言葉でした。
「妹も高校3年生だから、そろそろ一人でやっていけるようにしてほしい」
促されたのではなく、もともと加藤さん自身に「自分の力で生活を成り立たせたい」という気持ちがあった。
父親の言葉は、その気持ちに火をつけるものでした。
今の手取り19〜20万円では、一人暮らしをしながら安定した生活を送るのは難しい。だとすれば、今の仕事を続けるか、別の道に進むか——転職を考え始めたのは、そういう背景からです。
コンビニ2年半で磨かれた、もうひとつの顔
介護の仕事と並行して、加藤さんはコンビニのアルバイトを2年半続けていました。
このコンビニ経験が、転職活動における大きな武器になります。
2年半という継続実績はアルバイトとして十分な期間ですが、注目すべきは別のところにあります。
「社員にならないか」と声をかけられたことがあるという事実です。
コンビニの仕事は、接客・レジ・品出し・在庫管理・清掃など、幅広い業務をこなす仕事です。
忙しい時間帯に複数の作業を同時にさばき、さまざまな年齢のお客様と日々接してきた経験は、「未経験歓迎」の職種では十分なアピール材料になります。
マクドナルドでの3ヶ月も加えると、接客の場数は介護職よりもむしろ豊富かもしれません。
「介護しかやってこなかった」と感じているとしたら、それは思い込みです。
加藤さんが転職先に求める4つの条件
加藤さんが次の職場選びで外せないポイントを整理すると、4つになります。
① 勤務地
一人暮らしを前提にしているため、通勤距離と勤務地の確認は優先順位が高い条件です。引越し先との兼ね合いもあり、場所は妥協できないポイントです。
② 給料
今の手取り19〜20万円では、一人暮らしの生活費をまかないながら貯蓄するのが難しい。自分の力で生活を成り立たせるための収入水準が、現実的な基準になっています。
③ 休み
介護の仕事ではシフト制・夜勤・連続勤務が当たり前でした。次の職場では、安定した休みが取れる環境を重視しています。生活リズムを整えながら長く働くために、ここは外せません。
④ スキルが身につくかどうか
「手に職をつけたい」という意識が、今回の転職の根っこにあります。介護の仕事で感じてきた「この先ずっと続けられるか」という不安を乗り越えるために、自分の中に積み上がっていく仕事を求めています。
実際に提案された求人——転職活動のリアルな状況

転職エージェントへの相談を経て、加藤さんにはいくつかの求人が提案されています。
転職可能時期は半年後(今年の冬〜来年頭)を想定しており、今は方向性の整理と情報収集をしている段階です。
建築資材の法人営業職(ルート営業)。
工務店やリフォーム会社を担当客先とし、建築資材を提案・販売するルート営業です。正社員・完全週休2日(土日)・年間休日120日という条件が整っています。既存顧客の担当からスタートし、先輩社員のフォロー体制もあるため、未経験から入りやすい環境です。営業スキル・ビジネスマナーが身につき、将来の市場価値を高められる可能性がある一方、昇進に伴い転勤の可能性がある点は覚悟が必要です。
給湯器・住設機器の販売・設置スタッフ。
店舗への問い合わせをもとに客先を訪問する、100%反響営業のスタイルです。飛び込みがなく、初めての営業職でもチャレンジしやすい構造が特徴です。資格取得で手当がつく点もあり、「スキルが積み上がる環境」という加藤さんの軸に合っています。
モバイルショップのスタッフ。
スマートフォンを中心に、通信サービスの接客・契約をサポートするポジションです。コンビニで2年半培ってきた接客経験を直接活かせる職種で、他事業への社内異動も視野に入れたキャリアアップが可能です。
不動産の反響営業(個人ノルマなし)。
来店されたお客様への物件紹介がメインで、個人ノルマが設定されていない点が特徴です。繁忙期(1〜3月)以外は残業がほとんどなく、休みが取りやすい環境です。安定した企業で正社員としての基盤を作るには向いた選択肢です。
施工管理職。
工事現場のスケジュール・安全・品質を管理するポジションです。正社員・完全週休2日・年間休日120日という条件が整っています。スケジュール管理や人のマネジメントスキルが身につく点で、「スキルの積み上げ」という軸とも一致しています。
加藤さん自身は「調理師にも興味がある」とも話しており、飲食に特化した求人も並行して調べています。介護以外に視野を広げた最初の一歩として、複数の選択肢を同時に見極めている段階です。

面接で語れる、まだ活かしきれていない強み
加藤さん自身は「アピールできるものがあるか自信がない」と話しますが、深掘りすると面接で十分に語れる素材がいくつも出てきます。
介護3社で培った「人との関わり方」
介護の仕事は、相手の状態を観察しながらコミュニケーションを取り続ける仕事です。言葉でうまく伝えられない方、気持ちが不安定な方と日々向き合ってきた経験は、どの職場でも「相手に寄り添える人間」として評価されます。営業職でも施工管理でも、「人の話をよく聞ける」「場の空気を読める」という特性は即戦力になりえます。
コンビニ2年半で磨かれた、マルチタスクの処理能力
レジ・品出し・発注・清掃・接客を同時にこなし、繁忙時間帯でも安定して業務をさばいてきた。この経験は「複数の業務を整理しながら動ける人間だ」という証明になります。社員への声がけを断った事実よりも、「なぜ声がかかったのか」を面接で語れることが重要です。
3社で折れなかった継続力と切替の速さ
腰痛・パワハラ・生活の変化——3つの異なる理由で転職してきたことは、一見マイナスに映るかもしれません。しかし23歳で手取り20万円をコンスタントに稼ぎながら、次に向けて動き出せているのは、折れずに動き続けてきた証拠です。退職理由が明確であることは、面接で正直に伝えれば十分に理解を得られます。
この体験談から見えてくること
加藤さんのストーリーには、高卒フリーターが異職種への転職を考えるうえで参考になるヒントがあります。
「辞めた理由」がはっきりしている人は、次の職場選びの精度が高い
腰痛・パワハラ・収入の壁——加藤さんが退職を決めた理由は毎回明確です。「なんとなく辞めた」ではなく、「こういう理由で辞めた、だから次はこうしたい」という文脈が語れる人は転職の軸がブレません。過去の失敗が、次の成功の材料になります。
「介護しかやっていない」と思っている人ほど、可能性を自分で狭めている
コンビニで2年半・社員登用を声がけされた経験を持っているのに、「自分は介護しかできない」と感じているとしたら、それはもったいないことです。職歴を「職種」ではなく「何ができるようになったか」という視点で見直すだけで、応募できる求人の幅は大きく広がります。
「一人暮らし」という具体的な目標が、就活のエンジンになる
「なんとなく転職したい」より、「一人暮らしをするために手取りでいくら必要か」という計算ができる人の方が、転職活動のスピードと判断力が上がります。目標が具体的であれば、求人を選ぶ基準も自然と絞られていきます。

まとめ
最後に、この記事のまとめです。
- 高卒フリーターでも転職回数が多くても、20代前半であれば異職種への転換は十分に可能
- 「腰痛」「パワハラ」など退職理由が明確な人ほど、次の職場選びの軸がブレにくい
- コンビニ・飲食のアルバイト経験は、営業・販売・サービス系の求人で正当な強みとして評価される
- 「介護しかやってこなかった」は思い込みであり、接客経験を持つ高卒フリーターが選べる求人の幅は想像以上に広い
- 転職可能時期が半年後でも、今から転職エージェントに相談しておくことで選択肢と準備の質が上がる
腰痛で辞め、パワハラで追い出され、それでも介護の現場で2年以上働き続けてきた23歳。
折れたのではなく、一つひとつに向き合いながら動いてきた——加藤さんの軌跡はそういうものです。
「一人暮らしがしたい」というシンプルな言葉の中に、次の一歩に向けたすべての動機が詰まっています。
高卒・転職3回・介護からの転換——どれひとつとっても、壁のように見えるかもしれません。でも20代前半の今だからこそ、まだどこにでも踏み出せます。
今の場所に留まり続けることが、一番のリスクになることもある。
加藤さんの半年後の選択が、あなたの背中を押すきっかけになれば嬉しいです。

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よくある質問
Q. 高卒・転職3回の23歳でも、未経験の職種に転職できますか?
A. 転職できる可能性は十分にあります。20代前半は「ポテンシャル採用」が多く、学歴や転職回数よりも「素直さ」「継続力」「成長意欲」が評価される傾向があります。コンビニや介護での対人スキルがあれば、営業・施工管理・サービス系など複数の職種で通用します。
Q. 介護からの転職で、面接の退職理由はどう説明すればいい?
A. 「腰痛による体調面の問題」「職場環境の問題」は、どちらも正直に話して構いません。大切なのは「だから次はこうしたい」という前向きな言葉をセットで伝えることです。「体に負担が少なく、スキルを積める環境で長く働きたい」という文脈で話せれば、面接官には十分に伝わります。
Q. 転職可能時期が半年後でも、今から転職エージェントに相談してもいいですか?
A. むしろ早めに相談しておく方が有利です。半年後に動き出すより、今から求人動向の把握・面接対策・自己分析を進めておく方が、実際に動けるタイミングで選択肢が広がります。エージェントへの相談・登録は無料なので、情報収集だけでも早めに始めることをおすすめします。